あらすじ
2006年サッカーW杯から始まる異色のエッセイ
「ことサッカーに関して、男は正直であらねばならない」?
イモとマッチョはお断り、縦横な思考が鋭く楽しい異色のエッセイ集
男(メディア)の嘘とイモなスターはお断り、情け容赦なく
言葉のファンタジスタがピッチの外へ蹴り出します!
当代きっての辛口エッセイ!
金井久美子のカラー挿画25点を収録した贅沢な一冊!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
初めの方はとにかくサッカーのことしか書いていなく、ちょっと読むのが辛かった。
途中からはいつも通り、面白く読めました。
生活の変化のことは書かれていないんだけど、著者には馴染みのなかった筈の、テレビ的な言説(サッカー以外)が書かれるようになって、ああ、色々あったんだよなあ、と思いを巡らせる。
しばらくテレビっ子だったから忘れていたけれど、本作のお陰?で少し距離を取れるようになったかなあ。
Posted by ブクログ
冒頭いきなり「日本の男の子達のグループの歌声はキャンキャン、ニャンニャン、ヒィヒィ、という甘ったれた鼻声」「子犬と子猫と子ども(それも全員が少し音痴)が一緒にはしゃいで大騒ぎしているように聞こえる」だって!最初から大笑い。
こんな風に悪口が言えるようになりたいが、金井さんのような見識も覚悟もない身には絶対に無理。本書でもまあ見事な悪口が出てくる出てくる。自分もフン!と思う人(中田英寿・村上龍)がバッサリやられてるのが小気味いいのはまあ当然として、結構好きな人(ジュリー・田村正和)への悪口を読んでも笑っちゃうのが不思議だなあ。
金井さんの「天敵」ヒデさんについては、ご自身もお書きになっている通り「ほっておけばいい」んじゃないかなあ。最後の方は食傷気味。確かに前々から、なんでマスコミ業界の男性達はそんなに中田が好きなのか疑問だったけど。辻仁成とどっちが上かというナルシストぶりがなぜバッシングの対象にならないのかなあ、と。金井さんが中田を情緒的に賛美するある種の人たちを「オトメチック・マッチョ」と呼んでいて、なるほど!これには膝を打ちました。それにしても、もうヒデさんのことはいいです。
それより何より、表紙を見たとたん「トラーだ!トラーだよ!」と声を出してしまった。「ペット・ロス」などという言い方は歯牙にもかけない金井さんだが、文章から生きていたトラーの気配が立ち上ってきてちょっと胸が詰まる。