あらすじ
森の中で、袋に入れられ木から吊るされていた三人の人間が発見された。イカれたパーティー・ガール、狂気に冒された配給所の聖女、そして小児性愛者。ひとりは助かり、ひとりは手遅れ、ひとりは瀕死の状態だった。同じ頃、小児性愛者に誘拐されていたと見られる女の子がマロリーに保護される。ココと名乗るその少女は妖精のような顔立ち、音楽的才能などからウィリアムズ症候群と診断された。ココの心を思いやるチャールズと対立しながらも、マロリーはココに犯人を思い出させようとする。マロリーと少女の奇妙な絆を描く、好評シリーズ。/解説=大矢博子
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Posted by ブクログ
ウィリアムズ症候群という病気を本書で初めて知った。
今回、マロリーは、浮浪児時代、庇護者役だった娼婦(名前忘れた)的な立場に立たされることになる。
過去作に出て来た元児童娼婦(エドワード スロープが引き取った)、父親(前作「ルート 66」)、大叔母さん(過去作「天使の帰郷」)のエピソードのように、ココも今回限りの存在っぽく(少なくとも数話は塩漬け)、個人的には今後が気になる。
Posted by ブクログ
「キャシー・マロリー」シリーズ。
悪徳警官の賄賂とか証拠隠滅とか、極端な例として殺人とかは、
刑事ミステリーにはある意味欠かせないパーツだが、
腹黒上官、それもトップに上り詰めようとしている元警官が直接手を汚したというのは、
なんだかしっくりこなかった。
いくら金と権力を併せ持つ存在の後押しがあるという設定としても。
現在の殺人事件、マロリーの処遇、過去の殺人事件、
遺伝的特徴を持つ目撃者である少女とマロリー、
といろいろな話が盛り込まれていたが、この順で興味が引かれたので、
正直現在の殺人事件のことは途中でどうでもよくなっていた。
とはいえ、シリーズの中では面白かった。
きっちりしっかり読み込むタイプの人には余計なお世話だが、
そうでない人は一度読み終わった後に、
日記の部分だけ読み直した方が良い。
そこだけでも、素晴らしい作品だ。
悲しい物語だが。