【感想・ネタバレ】人生の王道 西郷南洲の教えに学ぶのレビュー

あらすじ

かつて日本の社会のいたるところに、上質な人間がいました。
たとえ経済的に豊かではなくても高邁に振る舞い、上に媚びず下には謙虚に接し、自己主張することもなく、他に善かれかしと思いやる---そんな美徳をもった日本人がたくさんいました。
また、そのような人々によって構成された集団も、自ら高い品格を備えていました。
たとえば、ものづくりの現場には、自分がつくった製品でお客さまに喜んでいただけることを誇りに思い、品質管理を強制されずとも、自分が手がけた製品の品質や出来映えに、万全の注意と細心の心配りを払い、手の切れるような上質の製品をつくる人々が存在しました。
それは、商品を売る店頭でも同様でした。駆け出しの店員であろうと、一生懸命にお客様の身になって尽くしました。その上質のサービスも決して上司にいわれたからではなく、またマニュアルに書いてあるからでもなく、もちろん売らんがためでもなく、思いやりに満ちた優しい心から自然に発露してくるものでした。
日本の企業が、そのような上質の人間に支えられていたからこそ、今日の日本経済の発展があるのだと思います。
ところが近年、世の中を見渡せば、以前にはとても考えられなかったような、ひどい出来事が続いています。(中略)
今こそ、日本人一人ひとりが、精神的豊かさ、つまり美しく上質な心をいかにして取り戻すかを考えなければなりません。年齢を問わず、すべての日本人が改めてその品格、品性を高めることが出来れば、日本は世界に誇る上質な国民が住む国として、再び胸を張れるようになるはずです。私は、それこそが、真の日本再生であると考えています。(プロローグより)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「日本を知る」ということが、現代の日本人にはとても希薄に思えます。
戦後(西郷によれば、明治も)の欧米崇拝が日本文化の軽視を助長
してきたのでしょう。
この軸足がないために、日本の政治的な弱さ、企業の規範の弱さが
顕在化してきていると私は思います。

孫文の「西洋の物質文明は、科学の文明であり、武力の文明となって
アジアを圧迫しています。これは中国で古来言われている覇道の文明
であり、東洋にはそれより優れた王道の文化があります。王道の文化
の本質は道徳、仁義です。」という発言が引用されています。
これは、日本が表面的に欧米諸国を真似するようになって、失われてしまったものの大きさを実感させてくれます。

今後、日本人は、国民が徳に根ざして生活することを実践していかねば
なりません。
更には、政治や企業の経営も、徳を中心に据えて実践していかねば
ならないと感じた。

0
2012年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

目標までの長い道のりを前にして呆然と立ち尽くし、自分にはとても無理だと諦めて前進を止めてしまうのは、甘えであり、逃げであり、卑怯者のすることだと西郷言います。どんなことでもまず強く思うことから全てが始まるのです。そうありたいこうなりたいと言う目標を高く掲げて強く思う。それも潜在意識に浸透するほど強く持続した願望でなければなりません。

0
2018年07月14日

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