あらすじ
長年愛されてきたロングセラーが、満を持しての新装刊。 文字が大きく読みやすくなり、カラー口絵付きで、パワーアップして生まれ変わりました!“才能なんて勝手にしやがれだ” “だめ人間なら、そのマイナスに賭けてみろ”岡本太郎の遺した作品と言葉は、いまでも私たちに鋭く問いかけています。 瞬間を生き抜く、岡本太郎のパッションは、強い力をもって私たちの生命にズシンと響くのです。さあ、あなたも歓喜と驚きに満ちた人生をつかみとってください。
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Posted by ブクログ
驚いた。すごくいい本だと色々な人が言っているのは知っていたが、本当に素晴らしい。
冗談でなく、一文一文に魂がこもっていて、全く無駄がない。
初めから終わりまで、ぎくっとするフレーズだらけ。(流石に芸術が絡むと、その道の大家なので、若干話が難しくなる)
「過去の蓄積にこだわると、いつの間にか堆積物に埋もれて身動きができなくなる。」
1ページ目からマーカー引いちゃったのは初めてかもしれない。絶対素晴らしい本だと最初から確信した。マジで、今の職場に必要な考え方。
「ぼくは〝幸福反対論者〟だ。幸福というのは、自分に辛いことや心配なことが何もなくて、ぬくぬくと、安全な状態を言うんだ。」
ぎくっ。
最近どういう時に幸せを感じるかって会話をしたばかり。
「生命の緊張感を失い、逆に虚しくなっている」
現代人の悩みの全てがここに通ずる気がする。今悩んでいること、それが生き死にに関わることだという人がどれだけいるだろうか。
人生訓から、恋愛、結婚、キス、性的なことまで岡本太郎さんの考えが聞ける。そして全てにおいて説得力がある。
人生の節目、節目で何度でも読み直したい一冊となりました。
以下心に残った文章。
「つまり、これでしあわせなんだと自分を納得させているが、一方にほんとうにしあわせなんだろうかというマイナスの面をあわせ持っている。人間として当然だ。外に向かって発言する時はそれをごまかして、なにごともないようににこにこしているが、もっと正直になって、恐れずに自分の内側を直視していいじゃないか。必ず心のどこかに満たされていないものがあるはずだ。それとマトモに向かいあうことはなかなかスリルのある、しあわせなんかよりも、もっとキリッとした面白さだと思う。」
「サービス精神が旺盛で、ついまわりの期待するようにふるまってしまったり、チャラチャラと軽口を連発し、そのくせ軽薄だと思われてやしないかと内心絶望している人がいる。」
「あなたは言葉のもどかしさを感じたことがあるだろうか。とかく、どんなことを言っても、それが自分のほんとうに感じているナマナマしいものとズレているように感じる。」
読み返すたびに、人生で置かれている状況が変われば、刺さるフレーズはまた変わるのだろう。
Posted by ブクログ
最高の一冊、バイブルです。
岡本太郎の生き方は素晴らしい
・年齢は関係ない10代でも80代みたいなやつはいる
・チャレンジして失敗と何もせず失敗は全然違う次が無い
★他人は興味ないが自分はしこしこやりたくなる事が見つかれば目が輝く
・人に相談しても仕方ない、まずやってみろ
・惹かれるものが無いなら本を読め
・もしダメでも辞めればいい、続かなくても良い
・ぼくだったらこうするとしか言わない
・行動せずに意志はわかない
・才能なんてないほうがいい(親から資産相続とか可哀そうすぎる)
・相手が子供であれ人間同士向き合うべきである
・サラリーマンや政治家など自分の足で立ってない人は平気でうそをつく
・惰性で生きるのか、強烈な生きがいに満ち溢れて生きるのか全然違う
Posted by ブクログ
一言で言うと
岡本太郎という人のすごさは、激しい情熱を持っていたことではなく、その情熱を知性で磨きながら、生涯ずっと燃やし続けたことなのだと思う。
『自分の中に毒を持て』を読んで、一番強く感じたのはそこだった。
「芸術は爆発だ」という言葉のイメージから、岡本太郎という人には、どこか破天荒で、常識から飛び出した「尖った芸術家」という印象を持っていた。
でも、この本を読むと、その印象がかなり変わる。
むしろ岡本太郎が語っていることは、驚くほど本質的だ。
自分をごまかさないこと。
安全な場所に逃げないこと。
才能があるかどうかを言い訳にしないこと。
一瞬一瞬を、自分の生命を使い切るように生きること。
派手な言葉の奥にあるのは、意外なほど真っすぐな生き方だった。
あらすじ・内容
『自分の中に毒を持て〈新装版〉』は、岡本太郎の人生観や人間観を通して、「常識に合わせるのではなく、自分自身の生命をどう生きるのか」を問いかけてくる一冊だ。
青春出版社から刊行された新装版で、出版社によれば2017年12月20日刊行。長く読み継がれてきた作品を、文字を大きくし、カラー口絵を加えて新装したものになっている。 (青春社)
いわゆる成功法則の本とは少し違う。
「こうすれば人生がうまくいく」という方法論よりも、もっと根っこの部分にある、
「そもそも、自分は本当に生きているのか」
という問いを突きつけてくる本だと思う。
岡本太郎は「尖っている人」ではなかった
読んでいて特に面白かったのが、岡本太郎に対する印象が変わっていったことだった。
一見すると、とんでもなく尖ったことを言っている。
普通の感覚からすれば、そこまでやるのかと思うような生き方でもある。
でも読み進めるほど、
この人は尖りたいから尖っているわけではないんだな
と思った。
むしろ逆だった。
他人にどう見られるかよりも、自分にとって何が本当なのかを徹底的に考え続けた結果、世間から見ると尖って見える場所に立っていた。
だから奇抜さが目的ではない。
反抗すること自体が目的でもない。
ただ自分をごまかさない。
その姿勢を最後まで突き詰めている。
そこがものすごく格好よかった。
僕自身の読後メモにも、「尖ったことを言っているように見えて、実は本質的なところに重きを置いている」という感覚がかなり強く残っていた。
情熱以上に惹かれたのは「知性」だった
岡本太郎というと、どうしても「情熱」の人というイメージが先に来る。
でも今回、僕がそれ以上に惹かれたのは知性だった。
岡本太郎は単純に、
「俺は芸術家だから芸術だけやる」
という人ではなかった。
若い頃にフランスへ渡り、パリ大学で民族学者マルセル・モースに学び、ジョルジュ・バタイユらとも交流している。帰国後は前衛芸術だけでなく縄文土器にも目を向け、1952年には「縄文土器論」を発表した。 (青春社)
つまり、ずっと知的好奇心を失っていない。
自分の専門分野だけに閉じこもるのではなく、世界そのものを知ろうとしている。
そして、そこから得たものを表現する方法の一つとして「芸術」がある。
そう考えると、岡本太郎の作品が強烈なのも少し分かる気がする。
ただ感情を爆発させているわけではない。
膨大に考え、学び、世界を見たうえで、それでも最後には生命そのものをぶつけるように表現する。
知性と情熱が両方ある。
ここが僕にはものすごく魅力的だった。
一番すごいのは、生涯「燃え続けた」こと
瞬間的に情熱を持つことなら、たぶん誰にでもできる。
何かに感動した夜。
新しいことを始めようと思った日。
人生を変えたいと思った瞬間。
そのときだけなら、人はかなり熱くなれる。
難しいのは、それを続けることだ。
岡本太郎がすごいと思うのは、人生の一時期だけではなく、自分のエネルギーを生涯出し続けたように見えることだった。
岡本太郎は1970年の大阪万博で「太陽の塔」を制作した。太陽の塔は万博のテーマ館として建設され、現在まで残る代表作になっている。 (「太陽の塔」オフィシャルサイト(大阪府日本万国博覧会記念公園事務所))
でも、僕がこの本を読んで感じた魅力は「太陽の塔を作った偉大な芸術家」という実績だけではない。
その作品を生み出せるところまで、自分の生命を燃やし続けていた人間そのものに惹かれた。
情熱を持っている。
頭がいい。
学び続ける。
そして、人間に対する優しさもある。
この組み合わせの人って、なかなかいない。
「この人と友達になりたかった」と思った
読み終えて僕の中に残った、かなり個人的な感想がある。
岡本太郎が身近にいたら、大親友になりたかった。
もちろん実際に会ったわけではないので、本当のところは分からない。
でも、本を通して見える岡本太郎には、
「もっと知りたい」
「この人から学びたい」
「一緒にいたら面白そうだ」
と思わせるエネルギーがある。
頭が良くて、知性的で、情熱的で、どこか優しくて、そして何より面白い。
人がこの人についていきたくなった理由が、少し分かった気がした。
大阪万博という巨大な国家的イベントで、岡本太郎に象徴的な仕事が託されたことについても、この本を読んだあとでは不思議に感じなかった。
「この人なら何かをやってくれる」
そう思わせるだけの強さが、確かにある。
僕自身も読後に「ついていきたい」「学びたい」「一緒にいたいと思わせる人だ」と感じていた。
この本を読んで一番考えたこと
この本を「もっと自分らしく生きよう」という自己啓発本として読むこともできると思う。
でも、僕にはもう少し重い本だった。
「お前は、自分のエネルギーをちゃんと使っているのか」
と聞かれているような感じがする。
失敗しないように。
恥をかかないように。
嫌われないように。
損をしないように。
そうやって安全な選択を積み重ねているうちに、人間は自分の中にあるエネルギーそのものを弱くしてしまうのかもしれない。
岡本太郎は、そこを猛烈に嫌った人なのだと思う。
だから「毒を持て」という言葉も、単に他人に反抗しろという意味ではないように感じる。
自分の中にある違和感や衝動や好奇心を、社会に合わせるためだけに殺してしまうな。
もっと自分自身の生命に賭けろ。
そんなメッセージとして僕には届いた。
総評
むちゃくちゃ面白かった。
そして岡本太郎という人物が、以前よりずっと好きになった。
僕がこの本から受け取ったものは、単純な「情熱を持とう」という話ではない。
知性を磨き続けること。
好奇心を失わないこと。
自分をごまかさないこと。
そして、そのすべてを抱えたまま、最後まで自分の生命を燃やすこと。
岡本太郎は、ただ派手なことを言った芸術家ではなかった。
学び続け、考え続け、それでも最後には自分の全エネルギーを世界にぶつけ続けた人だった。
そんな人だからこそ、今も作品だけでなく「生き方」そのものが人を惹きつけるのだと思う。
読み終わったあとに残ったのは、
「岡本太郎みたいになりたい」
というより、
「自分は、自分の持っているエネルギーをちゃんと使い切れているだろうか」
という問いだった。
たぶん、この問いが残ること自体が、この本の一番すごいところなのだと思う。
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Posted by ブクログ
人類インフルエンサー時代。いろんな職業の人が集客に躍起になり、アルゴリズムに乗る。趣味や子育てですらそうだ。脳を委ね、魂を分散させる。
1993年に刊行された本。ただいま2026年、33年の月日を経て、人類はもう滅亡してしまったのかもしれない。
以下本のメモ。
人生は積み重ねではない。財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど自在さを失ってしまう。堆積物に埋もれて身動きができなくなる。
心身とも、無一物、無条件でなければならない。捨てれば捨てるほど、いのちは分厚く、純粋にふくらんでくる。
道で仏に逢えますか。出逢うのは己自身なのです。自分自身に対面する。そうしたら、己を殺せ。