【感想・ネタバレ】明治を作った密航者たちのレビュー

あらすじ

国禁を冒した志士、やがて時代の牽引者となる! 彼らなくしては近代国家・日本は誕生しなかった! 幕末、厳しい監視の目をかいくぐり、他国へ密航を図る者たちが少なからず存在した。発覚すれば死罪とされる中、外国の進んだ知識や技術に直接触れるには、危険な渡海しか途(みち)はなかったのだ。本書では、伊藤博文、井上馨などの長州ファイブ、五代友厚らの薩摩スチューデント、同志社設立の新島襄などの、近代日本に功績のある人物をメインに取り上げ、彼らの密航実現までのプロセスをたどり、最大のヤマ場である脱国当日の動きを検証した。国外脱出を企てた者たちの本懐達成に至るまでには、いずれも興味深いドラマが秘められていた。瞠目の史実に迫った興奮の1冊!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

本書では、「長州ファイブ」、「薩摩ステューデント」、更に新島襄のような“有名”と見受けられる事例の他、ロシアで“ヤマトフ”を名乗り、露和辞典を編纂することに力を貸したという橘耕斎や、サッポロビールの前身となる会社でビール醸造に携わった中川清兵衛というような、「ややマイナー?」な人達の話題も取り上げている…

本書は、興味尽きない史上の挿話を集めているものであるが、他方に「“内向き”な人が圧倒的多数ではないか?」という最近の傾向の中、「昔はこういう人達も在った…」ということを説いてみるという感じに纏まっている…

本書は、気軽に向き合えて、なかなかに興味深い内容を含んでいる。お薦めだ!!

0
2016年02月10日

Posted by ブクログ

有名無名、大小問わず諸藩は幕末に行動していたんです
上海・英国等の異国の地で呉越同舟!
不思議です

0
2018年10月27日

Posted by ブクログ

明治時代が始まる前後に国禁を破って外国へ旅立った男たちを振り返る。「男たち」って……残念ながら出てくるのは男ばかり。しょうがないけど物事が拓かれるとき優先的に、表舞台に立てるのは男たちなんだなあ。
鎖国とかいっているけど、薩長とか西方のくには世界に目を開いていたんだなあ。いや、いまのように日本という国という意識でもなかったんだろうなあ。薩摩や長州が自分たちの世界で、江戸もオランダも中国も米英も異国という意識では大して変わらなかったのかも。こんなふうに考えると面白い。

0
2018年10月07日

Posted by ブクログ

筆者は純然たる歴史学者ではないので、平易で読みやすくてよかったけれども、コアは歴史ファンから見ると一寸ものたりないかな~と思ったり。

昨今の五代友厚ブームの影響で出版された本なのかもしれないけど、私的には長州ファイブ>薩摩の英国密留学 なので・・伊藤と井上の交情の話とか面白かったですww

あと、長崎の大浦お慶さんの話なんかは興味深く拝読しましたねえ。お慶さんといやぁ司馬先生の『竜馬がゆく』でまるっきり漫画みたいな人物像でしたからw
等身大の大浦お慶さんを本書にて垣間見ることができました。

それから、上海視察の際、土佐藩の谷干城が後藤象二郎にだまされて、真っ赤な袴を履かされた件はすごい面白いと思ったw

0
2016年07月07日

「ノンフィクション」ランキング