あらすじ
日本一のイラチ(せっかち)男が物申す!
今、最も人気の論客が歯に衣着せずに論じる
目からウロコ、腹は納得の超楽観的「日本絶望論」!
「父親の没落と母親の呪縛」に凍りつく家族、
いじめとモンスターが跳梁跋扈する学校、
一億総こども化する日本社会……。
現代日本の難題を、ウチダ先生が筆鋒鮮やかに斬りまくる! !
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
問い
・なぜ、共同体論が必要なのか
答え
・消費社会の行き過ぎた進展とともに家族が解体され、格差社会が出来上がった。同時に、学校教育も解体され、われわれの子供の世代の学力は極めて低い状態のまま、われわれは老後という弱者に転落する時代を迎える
以下、現代の日本社会の特徴
父親が没落し、母親による家族支配と呪縛がもたらされるようになった。
・父と息子の葛藤はドラマにならない
・圧倒的な支配力をもつ母親が誕生した
・母親の育児戦略は「弱者デフォルト」
・母親の「父親兼任」はきつい
拡大家族論
・賢い男は「家族内序列2位」を選ぶ
・人を傷つけると全能感が味わえる
・ヴァーチャルが実で、リアルが虚な人たち
・連帯する能力の有無が生死を分ける時代
消費社会が進むことで、家族が解体していったといえる。
・「こども」の数が異常に増殖してしまった
・強者には支援する義務が、弱者には支援される権利がある
格差社会は階級社会とは異なる。
・子供が年収で大人を値踏みする社会
・社会的に要請された「身の程知らず」
・「フェアな競争社会」には落とし穴がある
学校教育に希望を託した時代は終わり、資本主義は、貧富格差の拡大を願っている
以下、こうした社会において生きる知恵
コミュニケーション能力とは、相手の体温を感じられるところまで近づくこと
弟子という生き方は、楽だ。
・努力と報酬が相関しない。
・ほんとうの人間的能力は「事後」にしかわからない
・四十代以上は、師弟関係が理解できない
・質のよい情報をフォローする
・自分に居着かない開放感がある
Posted by ブクログ
まぁ、期待したよりは為になる部分ってのは少なかったかな。けど、なるほどなぁと思える部分、おもろって思える部分があったので...最後の師弟関係の部分はちょっとくどかったかなぁ。
Posted by ブクログ
本の途中に出てくる教育の話を読んでいて、個人の能力は上がってきているんだから、これからは「情報をキュレートしていく力」と「こじつける力」が大切になりそうというのをやっぱり考えた。
最後の師弟の話もまぁまぁ面白かった。学び方を学ぶ姿勢を学ぶと。これから学ぶことは、自分の今の物差しではわからないことなので、新たな物差しを自分で作り出していくこと。そういうことをしていくこと。学びはまさにそうだなぁと思った。最近修士論文を書いているとまさにそう思う。勉強することの意味が新しい物差しの芽吹きに気づいて、トントンと作り出していくことであると思っていたところだ。