あらすじ
あなたの老後、大丈夫ですか? 定年になり退職金を得ても、持ちなれない大金の運用に失敗し、多くの人がいつのまにか減らしてしまうのが現実です。本書は、そんな投資の知識に乏しい人が来るべきインフレ時代にいかにして退職金を守るか、その方法を示したものです。提示したマニュアルどおりに資金を動かせば、適切な資産運用が可能になる、言うならば“守りのマニュアル”です。大切な「虎の子」である退職金を失って、老後の生活に困らないために、サラリーマン必読の1冊!
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Posted by ブクログ
・退職金の最良の運用方法は(借金の返済を別としれば)、年金の早期受け取りを我慢するための生活費に使うこと。70歳まで年金受け取りを我慢すると、毎月の受給金額が42%増額される
・65歳時点で1500万円から2000万円あれば、老後の生活は何とかなる
・10年物国債の利回りは、あるべき水準より大幅に低くなっているため、金融緩和が終わった段階で、大幅に上昇するもとと思われる。その時まで、10年物国債への投資は待つべき
・残高が少なかったり大幅に減ったりしている投資信託は避けておいたほうが無難
・米国債、ユーロ建てドイツ国債以外の国の国債は避けるべき
・終身年金(個人年金保険)は長生きのリスクに備える数少ない商品。例えば全労済の終身年金(定額型)
・個人年金の有期年金には加入すべきではない。有期年金は、定期預金や国債と同じことなので、長生きのリスクやインフレのリスクにまったく無防備
・金融機関のセットメニューは割高な場合が多い。掛け捨て型の保険に加入して、同時に銀行預金や国債購入に振り向けたほうが得になる場合が多い
・国民年金は、受取額が全国民共通で、40年間加入し続けた人は、65歳になると「老齢基礎年金」を月額6.44万円(平成26年度価額)受け取ることができる。厚生年金は、平均的な所得のサラリーマンが40年間企業で働いた場合には、月額10万円程度が受け取れる
・60歳時点で年金加入期間が40年に満たない人は、60歳を過ぎても年金を払い続ける(任意加入)することで、受け取れる年金が増えるので、ぜひ活用すべき
・70歳で目指すべき資産構成―金融資産の内、変動金利型国債10%、物価連動国債10%、銀行預金10%(普通預金は少額)、日本株35%(JPX日経400連動型ETF)、外貨35%(ドル建てMMFまたは米国債が半分、外国株ETFが半分)
・金利3%の住宅ローンを返済することは、銀行に貯金して3%の金利を受け取ったのと同じこと。ゼロ金利時代の最高の資産運用方法は借金を返すこと
・サラリーマン夫婦の標準的な年金は23万円弱だが、受取期間を70歳に延ばせば、42%増の32万円になる
。70歳以上の無職世帯の支出は月26万円
・市場加熱時には買いを控え、パニック事には買いを増やす。日経平均のPERが14倍〜20倍なら普通、20倍以上なら買われ過ぎ、14倍以下なら売られ過ぎ。長い目で見ればPERは14倍と20倍の間に戻ってくる。PBRは1倍と2倍の間に戻ってくる
・過去の運用実績の良い投資信託は、腕の良いファンドマネージャーが運用しているので、今後の運用実績も期待できる。モーニングスター社の格付けを参考にする
・PERやPBRの低い銘柄は、成熟企業が多く、安定した株価と安定した収益・配当が見込まれ、インフレになれば、株価もそれに応じて上昇することが期待できる
・長期投資をするのであれば、株価の動きを毎日チェックする必要はまったくなし、投資した企業が順調に収益を稼いでいることだけを確認すれば十分
・投資はシンプルでわかりやすいものにする