あらすじ
本書は、こんな悩みのある方、必読の一冊です。
1. 最近注目のシニア市場で何かビジネスがしたいが、
具体案がまだない。
2. 上司からの指示でシニアビジネスに取り組むことになったが、
何から始めればいいのか分からない。
3. シニア層をターゲットとした新企画を練っているが、
試行錯誤していて、パッとしたものが出せないでいる。
4.すでにシニアビジネスに取り組んでいるが、
なかなかうまくいかず、苦戦している。
本書は、こうした悩みを抱えている企業の皆さんに、
実践的ですぐに役立つビジネス上の秘訣を「体系的」にまとめたものです。
本書の内容は、シニアビジネスの第一人者である筆者が
過去15年間に、多くの企業の担当者から寄せられた質問や相談と、
実際の事業現場での苦い体験をもとに構成しています。
つまり、業務の現場で同じ悩みを持ち、日々悪戦苦闘している人たちの声が、
本書の構成と中身に反映されているのです。
したがって、本書をお読みいただければ、皆さんが抱えている業務上の悩みを解決し、
直面している事業上の壁を乗り越えるのに、きっとお役に立つものと確信しています。
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Posted by ブクログ
いかにもというタイトルだったので、半信半疑で読んでみたが、とても参考になった。
高齢者の消費動向やアプローチ方法は誤解していたこともあった。読んでの気づきとしては、高齢者も賢くなってきていること、一括りにシニアとまとめず、人となりをよく知ろうとすること。
Posted by ブクログ
読みやすくわかりやすい。
シニアだkら、高齢者だからという決めつけではうまくいかない。
結局シニアに限らず、市場をマスと捉えず、ミクロの市場の集合体と考えて、一つ一つ丁寧にアプローチしていくことが大切。
ターゲットをざっくりと設定するのではなく、細かく設定することがビジネスの基本ということか。
Posted by ブクログ
<メモ>
・自社がシニアの顧客を持っていなくても、戦略的提携で提携先のパートナー企業の顧客を利用できる
→有料老人ホームのアズパートナーズと、生花販売の日比谷花壇のコラボ。アズパートナーズの運営する老人ホームの入居所やデイサービスに来ている高齢者を対象に、フラワーアレンジメント教室を開催。
→花を扱ううちに、自分の葬儀ではこうしてほしいという意識が芽生える。アズパートナーズは自社施設の顧客満足度を高められ、日比谷花壇は潜在顧客を獲得できる
・カーブスも60万人の中高年女性会員をターゲットとした化粧品会社、食品メーカーからのサンプル調査やテストマーケティングの依頼が来る。クラブツーリズムも700慢人の会員を有し、首都圏在住者が7割ということでタイアップの打診は多い
・留意点はパートナー企業の持つ顧客と、自社の売りたい製品の親和性。シニア客をたくさん持つ旅行会社の会員に対して、生命保険会社がダイレクトメールしたところクレーム
・親子三世代が近居すると、あたかも大家族のような消費行動が起きやすくなり、新たな需要が生まれる。車の買い替え等
・シニア向けの情報を発信するメディアとして最有力なのは、市町村が発行する広報誌などの公的メディア。一般に営利企業の利益にかかわるような情報は制限される。こうしたところは、いかにも売り込みという広告宣伝のようなものでなく、役に立つ必要がある(または業者として指定される)。役所の掲示板の張り紙、チラシは、シニアから安心感を持たれやすい(広告料をとって掲載している市町村広報誌もある)
・会員誌を発行しているところもある。クラブツーリズム旅の友、ゆこゆこ、大人の休日クラブ、カーブスマガジン、毎日が発見等・
→会員を有する事業の内容とイメージがかけ離れたものは、注目率が低くなる
・SNS系は売り込みの色が強く失敗しがち。らくらくコミュニティ、しみーとくらぶ等
・Gメールを利用すると関連の内容の広告が出る。これは自然な形
・知的好奇心で結ばれる知縁がある。知的好奇心が似た者同士が集まるのが知縁型商品。カルチャーセンターだけで終わるのでなく、イオン葛西店のGGモールのようにカルチャー教室開催だけでなく、併設のいろいろなショップで関連する本や楽器、手芸用品、アクセサリーなどを販売。受け皿となる店が併設されており、購買に結びつきやすい
→受け皿がすぐあることが、コト消費からモノ消費につながりやすい。
Posted by ブクログ
●本の内容●
本書のメッセージを要約すると・・・
シニアというマーケットをマスでとらえると失敗します。
→シニアの多様な価値観をふまえて、どんなシニアにアプローチしたいのか、しっかりターゲットを絞り込みましょう。
シニア受けするキーワードを、言葉だけ盛り込んでもだめ!
→アプローチしたいシニアの心をつかむ『中身』をつくっていきましょう」
というかんじかと思います。
●感想●
・「シニアビジネスの教科書」、と題されていますが、マーケットをマスでとらえずターゲットを絞るべきだとか、
うける言葉を表面的に出してもだめで、中身が大事だとかいうことは、シニアに限らずビジネス(マーケティング)の基本原則のように思えました。
・とはいえ、マーケティングの基本を学んだ人であっても、いざ「シニア」を相手にすると、
「シニアを相手にしている」というだけでターゲットを絞り込んだ気になり、それが原因で失敗するパターンがあるのかなと思いました。
・原理原則を学べば、それを具体化するとどうなるかは自ずと考えられるようになる、という部分はもちろんあります。
一方で、この本のように、原理原則をある具体的な分野にあてはめるとこうなりますよ、ということを人や本から学ぶことも、有意義だなと思いました。