あらすじ
冬のあいだ眠り続ける宿命を持つ“冬眠者”たち。ある冬の日、一人眠りから覚めてしまった少女が出会ったのは、「定め」を忘れたゴーストで──『閑日』/秋、冬眠者の冬の館の棟開きの日。人形を届けにきた荷運びと使用人、冬眠者、ゴーストが絡み合い、引き起こされた騒動の顛末──『竃の秋』/イメージが紡ぐ、冬眠者と人形と、春の目覚めの物語。不世出の幻想小説家が、20年の沈黙を破り発表した連作長篇小説。
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Posted by ブクログ
断片的な語りが、まるで悪い夢でも見ているかのようなループに迷い込ませる。
その全貌が見える頃には虜になっていた。
閉ざされた冬から喜びの春への移り変わりが美しく、繰り返す四季のように何度も読み返したい一冊。
Posted by ブクログ
眠っている間、年をとらないという設定は、眠れる森の美女を彷彿とさせた。人間ではないみたい。
「トビアス」で、主人公が生を繋げるために食べたのが苺ジャム、というのも気になった。
何故、苺ジャム?
そして、それぞれの物語に出てきた人形の意味とは?
冬になったらもう一度読み直したい。
Posted by ブクログ
不思議な世界観でファンタジー的というか、フィクションでしかありえない雰囲気がよかった。
後書きにもあった、まさに言葉で作られた世界という感じ。
いつもと違う読書体験ができてよかった。
Posted by ブクログ
冬眠する人々にまつわる幻想的で不思議な世界の話。
限られた人が冬眠する種族で、冬の準備をするのだけど
その準備風景が西洋の魔女的(民族的)で、懐かしさがあった。
読み終わったあと、とても考えさせられた。
この民族に春を告げなければ目覚めないのかな。
わたしたちにも冬眠は必要なのかな。など。
ストーリーや文体は、多少難解なものがあるが
読みやすい幻想文学はツマラナイと思うので、このくらいがいい。
わかりにくい部分を読者に投げて、あなたの考えやイメージで補完してね、というのが身悶えるほど好き。
ただおそらく正解はなくて、このもやっとしたやるせなさや、不思議な世界を垣間見て知ってしまった感が残ることがいいのだと思う。