【感想・ネタバレ】ラピスラズリのレビュー

あらすじ

冬のあいだ眠り続ける宿命を持つ“冬眠者”たち。ある冬の日、一人眠りから覚めてしまった少女が出会ったのは、「定め」を忘れたゴーストで──『閑日』/秋、冬眠者の冬の館の棟開きの日。人形を届けにきた荷運びと使用人、冬眠者、ゴーストが絡み合い、引き起こされた騒動の顛末──『竃の秋』/イメージが紡ぐ、冬眠者と人形と、春の目覚めの物語。不世出の幻想小説家が、20年の沈黙を破り発表した連作長篇小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

断片的な語りが、まるで悪い夢でも見ているかのようなループに迷い込ませる。
‪その全貌が見える頃には虜になっていた。‬
‪閉ざされた冬から喜びの春への移り変わりが美しく、繰り返す四季のように何度も読み返したい一冊。‬

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2019年08月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

甘美でいてその自然さに思わずため息が出てしまうような文章。何度も読み返したくなる魔力が確かに存在する。
最近の小説はストーリー性ばかりを重視させ、その作品が本である必要性を感じないものが多い。それはそれで良いのだが、こういった活字の素晴らしさで表現されている作品は非常に減ってきているように感じ、同時に少し寂しくもある。間違いなく私の人生の本ベストテンに入る。

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2013年03月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

眠っている間、年をとらないという設定は、眠れる森の美女を彷彿とさせた。人間ではないみたい。
「トビアス」で、主人公が生を繋げるために食べたのが苺ジャム、というのも気になった。
何故、苺ジャム?
そして、それぞれの物語に出てきた人形の意味とは?

冬になったらもう一度読み直したい。

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2014年01月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

不思議な世界観でファンタジー的というか、フィクションでしかありえない雰囲気がよかった。
後書きにもあった、まさに言葉で作られた世界という感じ。
いつもと違う読書体験ができてよかった。

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2017年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

幻想文学というカテゴリ。画廊に飾られた絵画の話から、世界は一転し、冬眠する謎の一族の興亡へ。軽く重く、緩く早く、つかみどころがなくて随分読むのに苦労した。
解説で千野帽子氏が絶賛しているのを読んで、こういう風に感動すればよいのか、と思うのも変な話だが。浅薄な読み手としては、冬のイメージではイタロ=カルヴィーノの「冬の夜ひとりの旅人が」、冬眠のイメージではムーミンの一族を参考に、こういうのを書く才能にドキドキした。

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2014年01月23日

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