あらすじ
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知らない本が知れる。知っている本は、もっとおもしろくなる!
ノーベル文学賞を受賞された カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』の書評も収録されています!
著者は23歳。現役の京大院生。
文学研究をするかたわら、京都天狼院で書店員として働く文学マニアの女の子。
この本は、『京大院生の書店スタッフが「正直、これ読んだら人生狂っちゃうよね」と思う本ベスト20を選んでみた。《リーディング・ハイ》』
というタイトルで「天狼院書店」のウェブサイトに掲載され、
2016年、年間はてなブックマーク数ランキングで第2位となり、
本好きのSNSの間で大反響を呼んだ記事をもとに書かれたブックガイドです。
外国文学から日本文学、漫画、人文書まで、人生を狂わされる本を50冊選書。
その一つひとつに確かな紹介文が書かれています。
加えて「文学研究」の視点で、50冊それぞれに「その次」に読みたい本を3冊ずつ紹介。
本書には合計200冊の名著が紹介されています。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の三宅香帆さんが大学院生のときに出版した本。
本を勧められるのが好きだ。思いもしなかった場所に連れて行ってくれるから。
この本で紹介される50作+150作(次にこれを読むと良いという本も紹介されている)の中で、私が読んだことがあるのは5冊程度だった。まるで読書傾向の違う人。しかし、それが良い。読書では、知らない土地にたびに行くよりも気軽に知らないところに行ける。今まで読んだことがない、むしろ若干避けていた名作、女流作家、ライトノベルから漫画まで熱量高く解説している。また、構成が面白い。すべての本に対して、どんな人におすすめなのか、テーマや本の予備知識をまとめたハッシュタグ、どんな文章に狂わされたのかが分かりやすくまとまっている。苦手だと思っていた本を既に読み始めたかのようにワクワクと感じてしまう。
三宅さんは「著者が本を通じて言いたいこと」を捉えること、例え話や一般化がメチャクチャうまい。コメダで雑談しながらヌルっと本の紹介をされているように感じる。例え話が「なんでコメダの飯って多すぎるのに食べれちゃうのか不思議」みたいなレベルから、伝えたいことまでを見事に繋ぐ。あまりにも華麗で、きっと三宅さんにショップチャンネルで商品紹介されたら、いらない布団圧縮袋とか買ってしまう。おかげで、本を読みながら恐ろしいスピードで次々に本を買ってしまった。
本に対する熱量が異常に高くテンションも高めなお姉さんなのかなと思いつつ、あとがきを読んでいると下記の一文。
「本に助けてもらった記憶。人には言えない言う必要もない。だけど、たしかにあのとき「あの本」が私をすくってくれたんだ、という記憶。」
そう。同じ経験をしている。きっと、多くの読書愛好家が本に救われている。
この一文で、三宅さんがどんな読書をしてきたかわかるような気がして、大変好感を持ったし、三宅さんのオススメなら間違いないと感じられた。
三宅さんが30代、40代、50代と歳を重ねていく時にどんな本をオススメしてくれるのか楽しみなのでした。
Posted by ブクログ
著者の三宅香帆さん、TVでおみかけするあのテンションの通りの本でした。
あつい思いが伝わってきます。
読んだことがある本、読みたいと思っていた本、知らなかった本等、50冊が挙げられています。
一冊一冊にこの本を読んだ方に次にすすめるおすすめ本として3冊ほど挙げられていましたが、そちらにピックアップされている本も良かったです。読んだことがある本の次のおすすめ本が、なるほどと思える選書でした。