【感想・ネタバレ】日本語のためにのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2019年03月19日

最初、このシリーズとタイトルの組み合わせに違和感を覚えた。「日本文学」全集である以上、表現される内容が主であるとおもったからだ。

読み進めるうち、何かを伝えるための言語には、それ自体に力があり、そこに焦点が当てられた、つまり、このシリーズを通じて初めて、言語が前に現れたものだということがわかった。...続きを読むそのために日本語を深掘りし、相対化しているのだと。

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Posted by ブクログ 2018年11月18日

気を紛らすために3日ぶりに読書再開

良い編集の本だった

祝詞にはじまって、漢詩、仏典、聖書、琉球語、アイヌ語、憲法、現代語、、、

日本語の広さを知るのに、他にない良い編集

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Posted by ブクログ 2016年11月20日

ケルアックの「路上」から石牟礼道子の「苦界浄土」まで、世界文学の傑作を新訳メインで提示した世界文学全集に続き、池澤夏樹が日本文学を独自のパースペクティブで編纂する日本文学全集シリーズの1冊。他の作品が全て、特定の作品・作家を対象としている中、本作だけは「日本語のために」と題打たれ、歴史的・地理的に変...続きを読む化を遂げてきた日本語そのものを対象とし、その全体像を示す。

収められているのは、祝詞、アイヌ語、琉球語、憲法、聖書、日本語の文法論、漢語など、それぞれのジャンルでの第一級の文章が収められている。琉球語で書かれた詩歌は、沖縄という場所でないと成立しなかったであろう場景を示す単語の豊穣さなど、これまで意識したことがなかった日本語の地理的な表現の違いを知ることができる。また、現代的仮名遣いが導入された時期の論争では、どのように現代の日本語表現が形成されたかなど、多様な問題を知る上で貴重な論考ばかり。

実は知っているようで知らない母語としての日本語表現の豊穣さを知れ、なおかつ一級の知的好奇心を刺激してくれる傑作アンソロジー。この一冊を持って、本全集が編纂された価値は十分にあった、と言える。

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Posted by ブクログ 2016年10月11日

文学全集にこのような内容のものを入れるのは非常に珍しいと思うけれど、逆にこれこそが池澤夏樹のこだわりなのだろう。ケセン語、アイヌ語、琉歌の形式など大変興味深い内容が収録されているが、なんといっても政治の言葉の部分に説得力を感じだ。

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