【感想・ネタバレ】羽生結弦は助走をしない 誰も書かなかったフィギュアの世界のレビュー

あらすじ

フィギュアスケート界で人気実力ともにナンバーワンを誇る羽生結弦。しかし羽生のスケーティングを語るとき、たいていの人は「美しい」「観客を引き込む」という曖昧な表現に終始するか、「何回ジャンプを跳べたか」という点をクローズアップするばかりだ。著者は、38年間この競技を見続けてきた生粋のスケートファン。マニアックな視点で、「羽生の演技の何がどう素晴らしいか」を、表現、技術の両面から徹底的に分析する。羽生以外の現役男子・女子スケーターはもちろん、歴代スケーターたちの名プログラムもフィギュア愛炸裂で語りつくす!【目次】まえがき/用語解説/第1章 フィギュアスケートの「本当の魅力」とは/第2章 「表現力」「芸術性」とは何か/第3章 羽生結弦の名プログラム ここがすごい/第4章 平昌オリンピックのシングルスケーターはここがすごい/第5章 歴史から学ぶ――選手が望むもの、私が望むもの/あとがき

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Posted by ブクログ

ネタバレ

フィギュアスケートファンの中で、雑誌などではなく新書なのに、めちゃくちゃ評判が高いのをしりつつ読んでいなかった一冊。
素晴らしかった。

この方ほど、こんなにも、精緻に大胆に愛を込めてフィギュアスケートを日本語にしてくださる人はいないだろうと思った。
お亡くなりになっていたのも知っているだけに残念な気持ちが強い。もっと、鋭く語り続けて欲しかった。

スケーティングを解剖している。
文章から、ステップの足捌きが見える。ページの余白に羽生選手が踊っている。
不思議な感慨だった。
それこそ、羽生選手のステップの組み合わせは目にも止まらぬほどなのに、この方は、どんな風に滑っているのか知りたくて、
夜中に、コマ送りを何度も繰り返していたのかなとか、身体の使い方をこうかな?と試してみたりしたのかなと、
そんなところまで想像してしまった。

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2022年01月15日

Posted by ブクログ

フィギュアスケートファンなら知る人ぞ知る、名著だと思う。また、高山さんの選手への別け隔てないリスペクトの精神、優しい眼差し、美しい文章が輝いている。体調にきを配られながら観戦し、執筆された事、感謝しています。そして、ご自身のセクシャリティと経験を臆する事なく、しかし上品に、そして知的に話してくださり、ありがとうございました。素敵な方だと改めて思いました。

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2021年05月26日

Posted by ブクログ

失礼ながら著者のことを存じ上げず、映画『エゴイスト』を観た後で彼のことを知りました。

羽生結弦くんの単なるミーハーファンである私は、もっとおちゃらけた羽生くん談義を想像していましたが、どっこいとても真面目に彼のことを考察していらっしゃいます。

フィギュアを「いっぱい回った」とか「高く飛んだ」とかそんな視点でしか観ていなかったので、こうして羽生くんのみならず、ほかの選手についても細かく説明してもらえるのは面白くありがたい。丁寧な語り口調も嬉しくなります。

著者がすでにお亡くなりになっていることが残念でなりません。

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2023年03月30日

Posted by ブクログ

 ジャンプは元より、羽生結弦を語る上で決して外せないトランジションについてとても詳しく書かれている。
 ファンが彼の演技を言葉で評したがるのは、裏打ちされた技術力とそれに呼応した音楽性に魅入られているからなんだろう。スケートを知れば知るほどその凄さが分かるから。
 本書は様々な選手を評していて、全フィギュアスケーターへの敬意が伝わる。その中でも特筆されている選手が私の好きな選手たち(伊藤みどり、浅田真央)であることがとても嬉しかった笑。
 2014年GPシリーズ中国杯での事故の見解も同意見だった。
 自分には出来ない、幼い頃から一つのことに全力で打ち込んできて、それを演技という形で昇華するフィギュアスケーター。私たちは、その姿を見ているだけで心を打たれるのだ。

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2023年02月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

参考書見たく、この本片手にYoutubeで演技を観たい。

関ジャムのフィギュアの世界の回でもあったけれど
どんな事を表現して、どんなテクニックが含まれているのか
それらを踏まえての、観賞会をしたい。。。

ボーヤンジンの2016年と2017年の成長っぷり というのを
比較してみたら確かに!!
伸びシロが凄い!!

(けれどやはり『道』は髙橋氏が凄い。。)

全編通して、というより、気になった箇所、気になった選手について知りたいとき、どの演技を見ればいいかの参考になる一冊だな、と。
(専門書扱い)

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2018年08月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

1980年からフィギュアスケートファンというだけあって、往年の選手にもたくさん言及してあって楽しめた。
特に期待されながらもオリンピックでは金メダルを獲得できなかったミッシェル・クワンに対して、解説の方が残した「成功というものは常に金メダルではかられているわけではないのです」という言葉は深く沁みた。

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2018年03月04日

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