あらすじ
編集と言うと、文章を仕事にしている人たちだけに
必要なスキルと思われがちですが
企画やマーケティング、広報、町おこし……あらゆるビジネスに役立つ技術なのです。
「すごくいい商品なのに伝わらない」
「田舎に人が来なくて諦めモード」
「イベントやっても盛り上がらない」
このような悩みも解決できる「編集力」を身に付けましょう。
「編集」とは、理想とする「ビジョン」を、多様な「メディア」を活用して実現させようとするための手段です。
メディアと言うと、紙やウェブ、テレビだけと捉えられがちですが
モノ・店・街・人(自分自身だって)もメディアなのです。
そんなメディアを編集することで
マイナスをプラスに変えたり、忘れられていたものを人気商品にしたり、ローカルから全国へ発信できたりします。
たとえば、水筒に「マイボトル」というネーミングを付け、新しい価値を付加することによって、全国のOLさんたちが水筒を持ち歩くようになりました。
編集という魔法をあらゆるメディアにかけていくと
「今」という現状をよい方向に変えられるのです。
今、田舎をもっとも沸かす編集者が技術を公開!
著者は、雑誌「Re:S」や秋田県のフリーペーパー「のんびり」の編集長であり、
水筒やフィルムカメラ、御朱印帳ブームを作った藤本智士氏。
本書では、多種多様なメディアを使って、
これまで当たり前だったことに新しい価値を付加していくプロセスとコツをすべて公開します。
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Posted by ブクログ
秋田出身の友人が、ずっとこの著者の藤本さんのことについて書いていて、気になっていたのですが、
つい先日の、この本にも登場する柿次郎さんがジモコロ上で行った藤本さんのインタビューを読んでその日に手にとって読み始めました。
なんとなく、webメディアにおいての『編集』というキーワードについて考えることがあり、その悩みが少し晴れやかになった。
手がけられたら、Re:Sや秋田のフリーペーパーのんびりについて考えてた編集方針、手法がかかれています。
メディアにかかわるひとにはおすすめの一冊です。
Posted by ブクログ
この本を読んで、仕事(WEBメディアの編集)にやり切れなさを感じてしまう理由がわかって、私がおかしいわけじゃないんだなと思った。
あと、「移住=人の奪い合いでは?」という視点は、ある場所のことを発信するなら、そこに移住しなければいけない、という思い込みを捨て去るのに役立った。
Posted by ブクログ
編集とは、狭義の編集ではなく、広義の編集である。
ということで、町おこしや地域おこしに繋がる話が出てきて、とても興味深く読めました。
魔法、とか、勇者とかにたとえられることで最初つかみづらく、少し分かりにくかった部分がありましたが、
都会や地域への考え方を変えるひとつのきっかけになりました。
Posted by ブクログ
あたらしい物事を世の中に提案するときは、あたらしい言葉が必要
名付けて共有させる
こんなものがあったらいのに、を目の前に用意する
メディア ☓ 編集 = ビジョン
雪の芽舎☓人間が造るのではなく、授かる酒作り=普通酒ではなく、純米酒がスタンダードな世の中
八戸の町☓八戸ブックセンターの設立=本との出会いにあふれた文化度の高いまち
Posted by ブクログ
◯この、あって然るべき謙虚さが消えてしまうのが目標の怖さです。(30p)
◯必要なものは現場で100パーセント持って帰るんだという気持ちと、そこから生まれるほどよい緊張感が、よい現場を作り、よい取材を生みます。(171p)
◯蔦谷さんの仕事から、この、<整理し、まとめ、ふれられるものにする>という、あまりにストレートな魔法の偉大さを知る僕は、できるだけ誠実にその仕事に取り組みました。(192p)
◯もっともインパクトがある瞬間っていうのは、こんなものがあったらいいなって思っていたものが、目の前にあったときや(196p)
★新しい価値観を提案するのだが、世の中に受け入れられないと独善になってしまう。半歩先という塩梅が絶妙だと思う。