【感想・ネタバレ】肺都のレビュー

あらすじ

穢れの町は炎に包まれ、堆塵館は崩壊した。生き延びたアイアマンガー一族は館の地下から汽車に乗り、命からがらロンドンに逃れる。だが、そのロンドンは闇に侵食され、人々のあいだには奇怪な感染症が蔓延していた。この町にいったいなにが起きているのか? そしてアイアマンガー一族のおそるべき野望とは? 一族に反発するクロッド、瓦礫のなかから脱出したルーシー……。物語はいかなる想像をも凌駕する驚天動地の結末を迎える。アイアマンガー三部作堂々完結。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

アイアマンガー三部作の完結編.
ロンドンに乗り込んだアイアマンガー一族とロンドンとの戦い.
主人公のクロッドは,結局一族側につくことになるが,許嫁のピナリッピー,途中で拾ったベネディクト(ビナディット),結集(という名前のものです),もう一人の主人公のルーシーも絡み,最後にはビクトリア女王も登場して,三部作は終焉を迎える.最終章の文体が好きだな.クロッドは例の力(元々の能力,ではなく,第三部で身につけた力)をまだ持ってるのだろうか?

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2024年09月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

3部作をまとめての感想。

簡単に言うと
内気な少年クロッドと勇敢な少女ルーシーの愛の物語。

もう少し長くすると
ゴミを支配する権力者アイアマンガー一族、アイアマンガー一族の力の源である「誕生の品」になる普通の人々、ゴミを嫌悪するロンドン市民、はてはヴィクトリア女王までを巻き込んで進むゴミと物と愛の話。

物が自分の名前を語ってクロッドに話しかける箇所がとにかく好き。

浴槽栓「ジェームズ・ヘンリー・ヘイワード」

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2023年08月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

アイアマンガー3部作、ついに最終作。いや、スゲー最後を飾るにふさわしい力作!
ページ数も中身の詰まり方も圧倒的ボリュームで読み応えたっぷり。

アイアマンガー一族を葬り去ろうとするイギリス政府、反撃を企てるアイアマンガー一族。その2つの対立を基軸に、それぞれの勢力や第3勢力群の複雑に絡みあう利害関係、肺都ロンドンを舞台にそれらの対立と共闘がダイナミックに繰り広げられる様の圧倒感。なんだかゼータガンダムの後半を思い出してしまう、そういや登場人物たちのセリフの熱さもそれっぽい…。

スゲーのは、その血沸き肉躍る闘争劇が、ゴミと糞尿と塵煙にまみれて行われるところ。主人公はゴミの声を聴きゴミを動かし、主人公の祖父は人をゴミに変え、ヒロインは体中を糞尿まみれにし、ビクトリア女王にまで汚物のシミをつけるという徹底ぶり。

きれい好きは絶対好きになれない小説だろうなぁ。この本読んだだけで風呂に入りたくなってしまった…。でも人間とは本来タフなもの、こんなに汚れ切っても青春物語になるし、偉大な闘争小説にもなるし、史実にだってある程度沿っているんやから。

万人受けするとは思えないが、はまる人にはムッサはまると思う本シリーズ。3部作ひっくくって、今年のベスト1候補である!

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2020年10月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

終わった。
凄まじかった。ロンドンの汚さ(こんな生易しい表現では伝えきれない)。臭いも想像するだけで吐き気がした。その時代はそんな街だったのでしょうね。
三部作を通して、ルーシー・ペナントの強さに何度も勇気づけられた。
ローランド・カリスの人としての矜持に心打たれた。
そしてこの一見不気味な挿絵の、くせになる感じがたまらなかった。もうこの絵以外は考えられない。
映画化するんてすかね?後書きにあったように、私もティム・バートン監督に撮ってほしいなあ。

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2019年03月27日

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