あらすじ
「君たちには、この戦争を正しいと思わせてほしい。そのための手段は問わない」大手広告代理店「電央堂」の就職試験を勝ちあがった大学生8名。彼らに課された最終選考の課題は、宣伝によって仮想国家の国民を戦争に導けるかどうかを競うゲームだった。勝敗の行方やいかに、そしてこの最終選考の真の目的とは?――先の読めないゲーム展開と衝撃のラストが、宣伝広告の本質、ネット社会における民主主義とはなにかを読者に問いかける。アマゾン電子書籍の人気作を大幅改稿した完全版!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった。
だけどさ、これ、参加者よりも国民から話が漏れそうじゃない? グループがいくつもあるらしいし。主人公たちだけが深いところまで気付いて、それを公開して、っていうのは都合いいな……と思った。
そんなことを書いてから、自分も重箱の隅をつつくような短所論い人間になっていることに気付く。
でもとってもワクワクしたのでよいです。最高でした。
Posted by ブクログ
就活の選考として、学生8人がプロパガンダゲームに参加させられる。
プロパガンダゲームとは、戦争賛成の票がほしい政府対戦争反対の票がほしいレジスタンスに別れて広報戦略を競うもの。
試験は2時間にわたり、1時間後と2時間後に一般市民に投票を募り、最終的に多数派を勝ち取ったチームが勝ちとなる。
各チームには情報を買ったり扇動PRをするためのポイントが付与されているが、政府のほうがレジスタンスよりポイントが2倍も多い。
それぞれ自分たちのチームの条件や、一般市民の反応から戦略を練り、どのタイミングでどの情報を買い、どのようにPRをするかが描かれている。
すごく没入感のある話の進め方で、一気読みしてしまった。
また、題材が戦争の是非を問うという重たさ、
戦争賛成に誘導したい政府が、平和のために戦争をかかげるなど、現実世界とリンクした展開が見られ、とてもただのゲームとしては見れない、リアルな内容だった。
各学生がどう思い、どう行動するか、最後までドキドキハラハラしながら読めてとても良かった。
Posted by ブクログ
面白い!
ここからどうなるの??どこに着地するの??と、ずーっとハラハラしていました
将来が決まる最終選考、有能さをアピールしなければならない状況とはいえ、騙し合い探り合いながらすすめなければいけないゲームの中、よくここまで理性的に振る舞えるのだなぁと感心してしまった
そして、それが崩れていく様にも人間らしさを感じられて良かったです
が、今最終選考中だよ!!!と我に返ってほしいと願う気持ちもありました笑
椎名くんの裏切り演説にはぞっとしながらも高揚しました
越智さんの暴露ターンもしびれましたし、香坂さんのピュアさ故にしたたかに映ってしまう感じもすっごく恐ろしくて好きでした
皆さま、良いキャラすぎる!
以前から気になっていた作品で、近々ドラマ化されると知りました
ドラマ化前に読むことができて良かったです
個人的には椎名くんの裏切り演説シーンがいちばん楽しみです!
Posted by ブクログ
続きがきになり一気読みでした!満足!
購入のきっかけは騙し合い、どんでん返しものが好きなことが大きいですが、タイトルやラベルのあらすじが面白そうだったこと。
プロパガンダゲームってタイトルは目を惹きますよね。なんと新卒就活広告代理店の最終選考。
大まかな内容は
就活を勝ち残った就活生を2チームに分けて、仮想の世界で①戦争をすべきか②戦争はやらない
プロパガンダにより、民衆投票で過半数を取ったほうが勝ちというものです。
シンプルながら面白い。民衆の心理、発信の仕方、印象操作、スパイの存在さまざまな要素を駆使しながらゲームが進行していきます。
手に汗握る展開で中盤以降はずっとワクワクしながら読めました。
今後どうなるのだろう?彼らのたてた仮説は正しいのだろうか。続編があるならぜひ読んでみたい。
また、読み切ったあと、メディアの在り方について深く考えさせられた。
メディアは公平、中立ではないのだと。日本のメディアも変わると良いな。
Posted by ブクログ
いろいろ追いつくのが大変で何度も前に戻ったり、登場人物確認したり。
それでも一気に読みたくて。
一気に読んで、落ち着いて考えたら…怖い…
Posted by ブクログ
元々漫画アプリで読んでいて、続きが気になったので小説版を読み始めた。
設定がおもしろくよみやすかったので選考が終わるまではサクサク読めた。
選考後の流れについてはもう少し展開を期待していたので★3としているが、全体的にこういう設定が好きなひとには十分おもしろい作品だと思う。
Posted by ブクログ
「短所を見つけて言葉にするのは、長所を言語化するより、ずっと簡単なんだと思う。自分の良いところを見つけるのを諦めてしまった人たちが、相手の短所だけを見つけて『宣伝』する。あのゲームで起きたのも、きっとそういうこと」
この言葉が印象に残った。
今回のプロパガンダゲームに限らず、短所を見つけることって長所を見つけることよりも凄く簡単だし、自分や誰かを褒めるよりも批判する方が簡単。噂話や他人に関する会話も、広い意味で言えば、自分や誰かの『宣伝』をしてるのかもしれない。自分がしている宣伝は、長所を言語化するようなものではなくて、きっと短所を見つけてしまっている。
上手く言えないけれど、短所を見つけることは凄く簡単、だけど、長所を見つけ、それを宣伝できるような人間でありたい。