あらすじ
「新卒採用が割にあわない」のが事実なら、日本のあらゆる企業は新卒には目もくれないはずです。しかし、現実はそうではありません。どの企業も優秀な新卒を一人でも多く採用しようと血眼になっています。その理由は、新卒採用は組織に活力をもたらし、業績向上の大きな要素になっているからです。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
201809/
採用に関する方針を定め、社員に周知徹底しました。経営計画書に毎年方針を記載しています。
1)価値観を共有できる人を優先して採用する。
2)現実・現場・現物を数多く体験させ、よいところ・悪いところを見せる。/
平たく言えば「仕事ができる・できないよりも、気が合うか合わないかで採用をきめる」ことにほかありません。/
【経常利益額÷新卒一年目の年間人件費=採用可能人数】
経常利益が4000万円、新卒社員一人あたりの人件費が年間400万円なら、「4000万÷400万」で、10名採用が可能になります。
採用予定数の250倍のエントリーが必要/
新卒採用を成功させる第一歩は「今年は10名採用する」と具体的に決定することです。そうすればエントリーにはこれだけの人数が必要だとか、セミナーには何名の動員が必要かといったことが逆算で明らかになり、やるべきことも自動的に決まります。ただ漠然と「新卒採用をしたい」と思っているだけでは採用できません。/
キーワードは具体的に書くのが鉄則です。「充実した社員教育制度」よりは「年間〇千万円を教育研修費に使っています」としたほうがインパクトがあるし、「各種の休暇制度」よりは「有給消化率〇〇%」と書く方がイメージもしやすい。/
わが社が多用しているキーワードは「失敗を評価する」です。内定者にヒアリングをすると、この言葉に惹かれてエントリーした答えがとても多い。
私が知る限り「失敗を評価する」とはっきり明示して求人活動する企業は多くはない。
「フルスイングの三振ができる人を求めます」/
会社説明会では必ず経営者みずからが話す。
受付・セミナー開始・社長の話・人事対談・休憩・会社紹介ビデオ鑑賞・採用課長の話・内定者・先輩社員への質問・採用部長の話・アンケート・終了/
話のポイントのひとつは、求める人材像を明確に伝えることです。こういう人がほしい。あるいはこういう人には来てもらいたくない。どんな言葉でもいいから、必ず話してください。なぜならば、経営者が理想とする人材像には、その経営者の価値観が如実に表れるからです。
もうひとつは、自社の未来について語ることです。五年後、十年後、わが社はこうなる。夢の持てる話をなるべく具体的にしてください。現在の売り上げの確認、今期の売り上げ計画と五年後の売上はいくらにするかを計画を見せながら話をします。学生が興味を持つのは従業員が何人になるかという要因計画です。
就活生はこの会社に人生を預けて本当に大丈夫かを確かめに会社説明会に来ている。自社のロードマップなら採用担当者も説明できるが、ビジョンを語ることができるのは経営者だけです。/
二次面接(社長面接)で就活生のなにを見極めるべきでしょうか。価値観のあうー平たく言えば気の合う人材を採用することに心血を注ぐべきです。/
自宅の最寄り駅から自宅までの道順を聞いています。これは至ってどうでもいい質面で、返答内容のいかんで合否が決まることはありません。
なぜそんなことを尋ねるのか。理由は簡単で、「どうでもいい」質問を最初にすれば、相手の緊張がほぐれるからです。/
二次面接では子どものころのことをよく聞くべし/
人が価値観を形成していくうえで最大の要素となるのはなんだと思いますか。
ずばり、「両親」と「経験」です。どういう親に、どういう風に育てられたのか。今日までの20と数年間、だれと、なにを体験したか。なにを見聞きし、なにを覚えたか。これが人の価値観の大部分を決定します。このあたりのことをまんべんなく聞き出すことが二次面接の目的であり、また要諦の一つです。/
「おおきくなったら○○になりたい」という夢の変遷を子供のころから順を追って述べてください/
この質問がいいのは、高確度で育った環境が類推できることです。/
「友人はどれくらいいるのか」「その友人たちとはなにをしているときが一番楽しいのか」、そして「一番の親友とは具体的にはどんな人なのか」。どんな友人と、どんなふうにつきあっているのか。それは、その人そのものです。人間はおおむね似た者同士でくっつきます。/
社会に出て、そして仕事の現場で受けるストレスは、だれにもコントロールができません。いっぽう研修で内定者にかけるストレスは、こちらでコントロールが出来ます。内定段階であらかじめストレスをかけ、それに慣らさせることは、まぎれもなく内定者に対する温情であり愛情です。どうか臆せずに実行してください。/
内定者に自覚を持たせるのに効果があるのは「経営者の仕事を間近で見せる」ことです。/