あらすじ
政略結婚から始まる、大正浪漫の恋物語。
公家華族の娘として生まれながら平民の家で育ち、借金返済の代わりとして、賃金業「大つき屋」の長男・要と結婚した十六歳の千鶴。
紆余曲折を経て絆を深めた二人は、幸せで穏やかな日々をおくっていた。
そんななか千鶴は、友人の小夜と要の友人・幹弥が意識しあっていることを知り、要の絵が飾られている藤美屋で、さりげなく二人を引き合わせようとする。
ところがそこで要がある人物に再会し・・・今まで見たことのない要の表情に、千鶴は動揺してしまう。
今、明らかになる要の過去。そしてそれを知った千鶴は・・・!?
※この作品はフィーチャーフォンサイズの小さいイラストが収録されています。
感情タグBEST3
シリーズ4巻目
この作者様のお話は本当にハズレがないなーと思います。
1巻目では不幸な境遇をぐっと我慢する健気なヒロインだった千鶴ですが、この巻では夫の許婚(結婚直前に他の男と駆け落ちした)の無礼に堂々と立ち向かう姿も見せてくれました。
要は無愛想な性格は変わらないものの、惚気とも思える話や妻への想いを堂々と語ることのできる素敵な旦那様です。この夫婦はお似合いだなあと思いながら読むことができました。
千鶴の友人と要の友人もうまくいきそうですが、主役2人のような波風はないようでサラッと描かれていてホッとしました。
千鶴の異母兄も大好きなキャラなので次回は是非登場してもらいたいのと、千鶴の実家(子爵家のほう)がゴタゴタしているようなので、そちらの状況も気になるところです。