あらすじ
クリスマスに倒産が決まった子供服メーカーの社員・大和俊介。同僚で元恋人の柊子に秘かな思いを残していた。そんな二人を頼ってきたのは、会社に併設された学童に通う小学生の航平。両親の離婚を止めたいという航平の願いを叶えるため、彼らは別居中の航平の父親を訪ねることに――。逆境でもたらされる、ささやかな奇跡の連鎖を描く感動の物語。
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Posted by ブクログ
泣いた。それぞれの登場人物(大和、航平、赤木)にフォーカスして、家族だったり恋人だったりの愛が深いなあと。航平がかなり大人で、でもどこかに幼さが残っていて強い子だなあと思った。不幸を比べる、とか相手を傷つける、とか日頃考えてたことが文章化されていて、思わず日頃の言動を顧みた。いや家族だ。『選択肢のない人間』だった下っ端2人やレイが初めて選択肢を選んだところが胸に熱く感じた。英代さん、ベンさん良い人すぎる。結局会社は廃業してしまったし、離婚もしてしまったけれど(当人達のベストアンサーではない?)でも未来に光が残る終わり方だと思った。シチュエーションはかなり違うが、『辞書が違う』を柊子側でやってしまったことがあって、それもあって深く共感した。人の不幸を分からなくても寄り添いたい、助けたいって気持ちは本物だろうし、それを利用して傷つけるのは卑怯なのは分かる。でも不幸って辛いね。不幸を描いている分先にあるであろう幸せが際立っているように思えた。すごくよかった……
Posted by ブクログ
主役は、32歳の大和。児童預かり所を舞台に繰り広げられる話。大和は、子供の頃父親から虐待を受け、守ってあげた母にまで裏切られ、酷い幼少期を過ごした。救いは、母の知り合いの英代。英代の会社で働くが、クリスマスに倒産が決まってしまう。元恋人の柊子、美人で頭がいいが空気読めない朝倉、いつもいいとこでフォローしてくれるベンさん、小学生の航平などが登場する。大和と柊子の恋の行方が気になりましたが、航平の家庭の事が主体になってくる。航平の父が働く整骨院に2人の取立て屋がくるが、院の花瓶を割ってしまい、気の小さい取立て屋は、弁償の話を2人でしているところは、笑えました。誘拐を機に、ちょっと変わってしまった取立て屋さんが残念でした。全てがうまくはいかなかったけど、大和と柊子の恋の復活はありそうな感じだったのでよかったです。泣けるようなシーンもありとてもよかったです。
Posted by ブクログ
クリスマスに倒産が決まった子供服メーカーに勤める俊介と柊子は元恋人。そんな二人を頼って近所の学童に通う航平がやってきた。両親の離婚を止めたいという航平の願いを叶えるため奮闘する二人。そんな二人はある事件に巻き込まれてしまい物語はジェットコースターのように加速していきます。ささやかな願いすら叶わないクリスマスなんてあるもんか!幸せになるために必要なのはちょっとの勇気と素直になる心ですよ。
Posted by ブクログ
サービスアパートの図書室で借りた。
クリスマスに倒産が決まった子供服メーカーの社員・大和俊介。同僚で元恋人の柊子に秘かな思いを残していた。そんな二人を頼ってきたのは、会社に併設された学童に通う小学生の航平。両親の離婚を止めたいという航平の願いを叶えるため、彼らは別居中の航平の父親を訪ねることに――。逆境でもたらされる、ささやかな奇跡の連鎖を描く感動の物語。
元恋人同士、別居中の両親とその子、ヤミ金業者…さまざま立場の人たちが絡み合った物語だった。
父親としては認めるけど、夫としては無理…って子供からしたらきついけど、しょうがなさはあるよね…。
Posted by ブクログ
クリスマスに倒産が決まった子供服メーカーの社員・大和俊介。同僚で元恋人の柊子に秘かな思いを残していた。そんな二人を頼ってきたのは、会社に併設された学童に通う小学生の航平。両親の離婚を止めたいという航平の願いを叶えるため、彼らは別居中の航平の父親を訪ねることに――。逆境でもたらされる、ささやかな奇跡の連鎖を描く感動の物語。
うーん、感動するのは最後だけかな。悪人にも善の部分や事情があり、人間味があるのは良かったんだけど、クズはクズだったりもする。私は主人公の親は絶対に許せない。
冬美先生にフラフラする彼らもいまいち納得できなかった。
主人公と柊子みたいな環境の違いを埋めるのも、難しいよなあと思ってしまう。
読後感はいい。