あらすじ
朝はミルクにビスケット、昼はもり蕎麦、夜は山海の珍味に舌鼓をうつ。ご存じ食いしん坊百間先生が、幼年時代の思い出から戦中の窮乏生活、また知友と共にした食膳の楽しみに至るまで、食味の数々を愉快に綴った名随筆。
...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント /
※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
内田百間のエッセイ.
訪問した家で夕方になり,ビールとつまみを出そうとする夫婦と,そうはさせじとする百間先生との攻防,その気持ちわかるわあ.タバコに火をつける云々の話も,根っこは同じだな.
他にも,親友宮城道雄にシャンパンを飲ませすぎたら,酔いつぶれてゲロを吐いてしまった話,客をいちいち家に上げていると執筆が進まないので,玄関に人に会いたくない旨貼り紙をしてみたものの,相手の顔を見ると調子が狂ってきて,むしろ自分が“構うことはない”と力説する羽目になる話,など,抱腹絶倒である.
一番気に入ったのは,次の一節である.「一番つまらない物は,正月のお煮しめだと思ってゐたが,・・・・」