あらすじ
これこそ、起業に「革新」をもたらす究極の仕掛けだ! (経営学者・入山章栄氏)
これはまるで、脚本、撮影、キャスティングなどさまざまなプロフェッショナルが集結して世界的大作をつくり上げるハリウッドの映画スタジオのようだ。
「スタートアップスタジオ」とは、起業や新規事業創出のリスクを下げる新しいプラットフォームである。
本書は、シリコンバレーや欧米、中南米、そして日本でも増殖している「新事業を創る共同体」が生み出す新たなエコシステムについてまとめた初の解説書だ。
ベンチャーキャピタル、アクセラレーター、インキュベーターなどと異なるのは、スタジオ自身が多種多様なスキルを持つプロフェッショナルを抱え、彼らがアントレプレナーやエンジニア、大企業の新規事業担当者らと一緒に革新的な新事業を「連続して」「同時多発的に」開発・育成・輩出している点だ。
つまりこれは、新製品開発やスタートアップの立ち上げで必要になる「知恵と汗」を提供し続ける、全く新しい“起業支援プラットフォーム”なのである。
アイデアはあるけれど「サービス開発」ができない。
起業したいけれど「組織運営」に自信がない。
サービスを作ったが「資金調達」がうまくいかない。
新規事業を任されたが「大企業の常識」でがんじがらめ。
次に起業するなら、もっと効率的な方法でやりたい。
こんな悩みを解消する糸口が、ここにある。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
スタートアップスタジオ
コンセプトは面白いし、大企業でぜひ実践したいが、内容は冗長的でフワッとしていて読むのがだるい。
「同時多発的に複数の企業を立ち上げる組織」起業家が新しいコンセプトを打ち出す上で理想的な場を提供する
◯有名どころ
・Rocket Internet
・Betaworks
・Science Inc.
・eFounders
◯基本
・自前のスタジオを立ち上げる大企業が増えている(AXAのKamet)、会社からイノベーションを生むプロセスを切り離せる。
・特定の業界を狙ったアイデアの方が成功する。各スタジオは創業者の得意分野に絞っている。
・ドルッカでは、期間3〜6ヶ月で130〜260万でシード投資を受けられるレベルに到達するかで継続を判断。実用的な食品があり、一定ユーザー数がいて、増加しており、収益がある。
・スタートアップと比べスタジオは、失敗してもチームをバラバラにせずに済み、スタジオ内に集合知が蓄積される。だらだら続けないことと、死因分析が大事。
・長期的にどこを目指すのか、イグジットで資金を得て次々と立ち上げる、ユニコーン企業を狙うなど。
◯大企業における取り組み
・多くの場合問題は手法ではなく、常識を覆すアイデアが開花するのを許さない企業文化
・報酬と失敗の奨励をどうするかが難しい問題
◯例) メキシコのInnoHub
・地元企業と提携し、その企業が新しいビジネスを積むためにプラットフォームとして支援
・力のある法人投資家と連携したことで、100万社以上の中小企業への接触を可能にした。"市場へのアクセス"
・投資家がいるなで、目が出た時の資金調達とドライブが早い。プロジェクトの選定も容易。
◯Betaworks
・初めて出資を受けるような100を超えるWEB系スタートアップに投資してきた
・スタートアップを創出するための強力なコアチームを持っていたこと(データサイエンス、デザイン、ブランド戦略、製品販売に対する豊富な経験、投資家との人脈等々)
・APRの組み合わせた活用をサポートするデクスターの立ち上げでは、初期プロダクトを試すためにハッカソンを実施。
・自分でスタートアップを立ち上げずここでやるメリットは、リスクが小さいことと、リソースを使えたりあれこれ試せる柔軟性。