あらすじ
壺なおしを職業とするジョーのもとに、シリウス星系から奇妙な依頼が届いた。ディック的モチーフに溢れた幻の長篇、待望の新訳版
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Posted by ブクログ
再読はしないけど、良い本だった。
ディックらしいというか、、、神話やSFや仕事やいろんなものがごちゃ混ぜになっている一冊。
頭が良く気が強い妻と別れて、惹かれたマリと別れることになっても妙にあっさりしていて、彼女の故郷(星)に行けばワンチャンまた魅力的な女性と出会えるかもと思ったり、失業してるのに主人公は情けなくて俗っぽい。
マリは主人公のこと、全然好きじゃないんだろうなと思う。主人公も、マリのことは外見しか好きじゃないんだと思う。薄っぺらくて惨めだけど、リアル。
最後、多足なんとか生物の形をした地球外知的生命体と対話するシーンは
去年を待ちながらのラストを想起した。
群像劇的な要素もあり、ユービックや宇宙の眼のような雰囲気もある作品。
面白いっちゃ面白いけど、後半に向けた収束?失速?はなんだかなぁ・・と思いつつ
ラストシーンがあまりに良く、星4つに。
運命に抗ってみたら、何かが変わるかもしれないし、変わらなくても抗ったという事実があるんだから、抗わない選択をした自分とは違うんだという点に前向きさを感じる。
安寧が約束されているであろう集団なら抜け出し、不安定ながらも個であることを選択した主人公にはとても共感する。
全体のパーツとしてではなく、個でありたい。それが孤独であっても。