【感想・ネタバレ】いい部屋あります。のレビュー

あらすじ

大学進学のために上京した鳥貝一弥17歳。東京でのアパート探しに行き詰まっていたところ、
いい部屋があると薦められて訪ねた先は高級住宅街の奥に佇む洋館だった。条件つきだが家賃も破格の男子寮だという。共同生活を営んでいるのは揃ってクセのある男たちばかり。先輩たちに翻弄されながら戸惑いつつも、幼い頃の優しい記憶の断片を甦らせ、自らの生い立ちと向き合っていく鳥貝。艶っぽくて甘酸っぱい極上の青春小説!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

匿名

ネタバレ 購入済み

素敵な雰囲気の作品でした。

長野まゆみさんの美しい文章が描くレトロな雰囲気や海辺の風景がたまりません。

読み終わって何とも切なく温かい気持ちになりました。

#切ない #エモい #萌え

0
2024年03月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

鳥貝には可哀そうだけれども、百合子の鬱屈に心が向く。
夏目と本当の兄弟のように育って、本当の兄として慕ってしたけれど、夏目には血の繋がった本当の弟がいた。自分には助けられないけれども、本当の弟だったら夏目を助けられるかもしれない。それなのに夏目は、何も知らず幸せな生活を送っている弟のことを思って、彼が成人するまでは心を乱させたくない、とほとんど会ったことがないはずの弟のことを思いやる。だからどんな奴か確かめてやろう、くらいの気持ちで遠巻きに観察してみたら、……ミイラ取りがミイラになった。
鳥貝が東京に来た時点ではすでに好きだったのにそれを悟らせたくなくて、自分は悲しくてあんなに泣いたのに実の兄の死さえ知らずに泣きもしていない鳥貝に腹が立って、小学生のような意地悪をしてしまう。
さらに鳥貝が案外良い奴だったことも災いしたかもしれない。もっと嫌な奴だったら、真正面からののしれるのに。夏目はお前のせいで死んだんだ、って。でも実際の鳥貝はそんなことを言う気が失せるほどに、真っ当に育てられてきたことが分かる人物なのだ。そんな鳥貝の生活を夏目が守ろうとしたように、百合子も守りたくなった。

文庫本になって題名が変わったけれど、手に取ってもらうためには良い題名になったと思う。
でも、この物語の肝はやはり「白いひつじ」だな、と思った。
ポシェットに縫い付けたひつじのアップリケを自慢げに見せる幼い鳥貝。記憶はおぼろげながらも、その白いひつじに安堵や優しさを想う夏目。
鳥貝=白いひつじとしての夏目の想いを、友人たちがふわりと包みこむ。
鳥貝は、いなくなった夏目の代わりではないけれど、自分たちの新たな「弟」として、優しい気持ちや真っ当な生き方、きちんと食事をとること、そんな何気ない生活の真ん中にあるものとして、その象徴として「白いひつじ」があるのだと思う。

0
2026年08月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

筑摩の単行本だった「しろいひつじ」から改題して原タイトル。角川っぽい。
前半はかなり怪しくて面白いんだけど、主人公が帰省してから怒涛の展開でついていけない。安羅がお気に入り。

0
2026年08月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おもしろいはおもしろい。

テンポがよく読みやすい。ノリも好き。

けどなんというか、作者の書きたいとこだけ書きましたー!!って感じもする

もっと途中書くこと何かあったのでは?途中大分何か省かれてない?って思ってしまったくらいテンポが早い感じがする

あと百合子サイドでの話を読ませてほしいくらい百合子の行動が謎すぎる

寮の住人のキャラがすごく立ってた割にえ?これで出番終わり?と物足りなかったかな

なんかおもしろかったけど何か物足りないって印象をうけた作品です。少しだけ不完全燃焼かな。続編、スピンオフとかあるならぜひ読みたいけれども。

0
2023年11月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

僕はひつじ、道に迷い、誰かに導かれ。

ああああ、ってなる。すごく長野まゆみ。なぜか西炯子の絵で脳内のキャラクターが動き出す。クセのある人ばかり。でもみんな哀しいほどに優しい。ちょっと周囲の人間関係にご都合主義すぎないか、と思いつつも、それがこういうフィクションのいいところじゃないかと。この鳥貝と百合子(百合子は名字という、これもなんだか長野まゆみ的)がどうなるのか、想像が捗ります。百合子は不器用すぎて、もはやかわいい。洋館の寮ということで、恩田陸『ネバーランド』を思い出しもしました。

鳥貝を象徴するのが「白いひつじ」であること。守られる存在、好奇心、ふわふわ、安心感、さまざまに解釈できそうですが、意外と一人で歩いていけそうな感じもする。まあ、聖書的には、一人で歩いていってしまうと迷子になって、羊飼いが探しに来るんですけど。だから、どうしても守られる存在という感触が強いかもしれない。

単行本では『白いひつじ』というタイトルだったそうですが、正直その方が内容をがっつり表していていいと思いました。

0
2018年01月07日

「小説」ランキング