あらすじ
「日本各地に残る廃虚や歴史的な遺構を見て回ることで、明治以降、この国が経てきた近代化の経緯に思いをはせ、自分が今までに気づかなかった別の一面に光を当てられるのではないか。そんな風に思ったのだ」(「はじめに」より)。軍艦島、国立国会図書館、黒部ダム、諏訪之瀬島、糸数壕……。トンネル、炭坑、地下世界etc. 北海道から沖縄まで、日本の近代化の過程で「忘れられた場所」をめぐる、12の旅の記録。
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Posted by ブクログ
◎「はじめに」より
日本各地に残る廃墟や歴史的な遺構を見て回ることで、明治以降、この国が経てきた近代化の経緯について思いをはせ、
自分が今までに気がつかなかった別の一面に光を当てられるのではないか、これまでにない視点から日本像を浮かび上がらせることができるのではないか----。そんな風に思ったのだ。
題材は魅力的。いくつかは、今ならダークツーリズムと称する場所でもある。
微妙な読後感は、ワタクシが強く出ていることと所々の人物描写に引っかかっているのだろう。
Posted by ブクログ
筆者の余計な推測や勝手な決め付けが若干うざいものの、近代史としてかなり面白く読んだ。
北海道の山の中で、実際に電車を猛スピードで走らせて、わざと脱線させる実験をしていたとか!考えたこともなかったけど、確かに、コンピューターシミュレーションがなければやるしかないだろう・・・けど、すごいなぁ。今じゃ絶対無理だよな。。。
タコ部屋、の本当の意味を知り、土木工事でどれだけの人が軽く死んでいったのかを知った。過酷な奴隷労働や人柱の末に実験線を作って、電車の安全を確かめる実験をしていたのだ!
人の命が軽かった時代・・・ラディカルだけど、パワーにあふれていて、考えられないような大事業が「手作業で」行われ、日本が急速に発展した、その昔。
企業が利益を追い求め、お金が流れなくなれば都合よくポイっとされた街。。。
でもなにか、今はあの時代のパワー的なものは失われて、すっかり停滞している。なんだか、とっても複雑な気持ちになった。