【感想・ネタバレ】ヤマケイ文庫 マタギのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2022年09月04日

リアルな話かと思って読んでいると、徐々にファンタジー色が濃くなり、最後はとんでもない展開に。

自然の中での人間という存在について考えさせられる。サスティナビリティが叫ばれる今だからこそ読むべき一冊。

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Posted by ブクログ 2020年03月12日

1975年に打ち切りになった前作『マタギ列伝』。出版社を変えて新たに書きおろされたのが本書『マタギ』。前作の主人公や登場人物に加えて、新たな人物も登場する。前作『マタギ列伝』と比べて、人間や猟師の無知や欲、希少動物の絶滅、自然破壊、動物の親子愛や習性など、扱うテーマのさらなる拡がりを感じる。高度経済...続きを読む成長、近代化の波、過疎化といった連載当時の時代背景も関係していると思われる。また、どことなく椋鳩十氏も彷彿とさせられる動物たちに向けられる温かい眼差しも感じられる。昭和51(1976)年の第5回日本漫画家協会賞大賞(グランプリ)を受賞作品。

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Posted by ブクログ 2020年06月11日

(01)
残酷さがある.残酷はしかし,動物たちの世界に置かれたとき,とりわけマタギが駆け巡る山の哺乳類たちの生殺の関係に置かれたとき,やや残酷味は薄まる.
殺すのも当然,殺されるのも当然,突然死んでしまう偶然もどこか必然となるような山に向かってマタギは生きている.村人たちの日常をよそに,マタギたちは...続きを読む非日常を生きてるかのようでもある.地形に起伏があり,気象や植生も激しく迫るような場所を獲物を求め,さまよい,歩き,走る姿は,それだけでファンタジー(*02)でもある.
山の麓の村には電気もガスも水道も見当たらない.本書に収録された漫画が雑誌に連載されたのは1975年前後であったが,その頃の読者にしても郷愁を誘い,異世界に誘われるような魅力を発していただろう.前半に,電柱やオートバイの描写もあるが,それも不幸な呼び物のようにしか現れず,以降,技術といえば鉄と火と木と体術のような忍者やチャンバラの歴史物のような世界観が延々と続き,山の動物たちは科白こそ吐かないものの,どこか感情を表示するような表情をみせることもある.つまり,人間どもの技術レベルが落ちることで,動物どもの感情レベルが少し上がり,同じ山の舞台に立たされ演技しているようにもみえ,互いに戦わされているような異種格闘技も感じられてくる.
その混沌が綿密な取材や緻密な背景描写から成り立っているところにこの漫画の魅力はあるのだろう.

(02)
特に後半の「行者返し」や「樹氷」の章は幻想的であり,主人公のひとりである三四郎が孤独と疲労と熱によって魅入ってしまった夢のようにも感じられ,ちょっと可笑しい.真面目な物語が行き場を失い,うなされているような不思議さがある.マタギという生きにくい存在が現代において逢着した場所は,都会や田舎がある地平とは別のステージに解脱してしまったような,換骨奪胎の可笑しさともいえる.

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Posted by ブクログ 2019年09月22日

コミックながらズッシリとくる...!

ただ楽しい、素晴らしい、ではなく残酷で切なかったり、複雑な思いなエピソードもあったりと、読者に色々考える機会を与えてくれる一冊でした。

狩りとは何か、、、。物が溢れスーパーで普通に肉が売られている現代に生きていると、圧倒的人間が優位になる武器「銃器」使っての...続きを読む熊撃ちはひどく残酷であるといった錯覚に一瞬陥る。でもそれは重大な勘違いで当時の山の人間は普通に「生きる」という行動をしていただけで、自然に最大限の感謝を払い、自然の恵みをそれはそれはとても大切にしていた。

マタギの文化、知恵、思想、北東北の自然を教えてくれる一冊でした。

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Posted by ブクログ 2018年12月10日

20181210 マンガだから成り立つ話。ノンフィクションと思える力作。一編一編がきっちりとまとまってるので読み飛ばしができない。思ったより読み終わるのに時間がかかったのは一編のおもみのせいだとおもう。

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Posted by ブクログ 2018年02月21日

奥羽山脈の山里で、様々な野生動物と対峙するマタギたちの物語。

これまでにアイヌの熊打ちに関する書籍はいくつか読んだことがあるんですけど、東北マタギのツキノワグマ狩りの事はほとんど何も知らなかったので、とても興味深く読みました。
単なる狩猟技術の継承にとどまらず、「流派」や「信仰」の域にまで達してい...続きを読むるマタギ独自の精神性……すごいなあ、もっと詳しく知りたいなあ。

全9章が収録されていますが、やはり「野いちご落し」が圧巻。次いで「オコゼの祈り」が切なくて切なくて。そして「樹氷」に度肝を抜かれました。

【目次】
章之壱・野いちご落し
章之弐・怜悧の果て
章之参・オコゼの祈り
章之肆・勢子の源五郎
章之伍・アマッポ
章之陸・行者返し
章之漆・寒立ち
終 章・樹氷
別 章・最後の鷹匠

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Posted by ブクログ 2018年01月04日

カムイ伝が好き。最近、ゴールデンカムイが熱い。
というところに本屋で目に飛び込んできたので読んでみました。

ラストがなんだかなぁって感じ。

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