あらすじ
八歳の女児が乗用車に撥ねられ死亡する。運転手は不起訴処分になるが、そこには罪深い大人たちの様々な打算が働いていた。患者よりも病院の習慣を重んじる医師、損得勘定だけで動く老獪な弁護士、人生の再出発を企む目撃者……。そして、遺族の疑心と刑事の執念が交錯した時、少女の死を巡る衝撃の真実が浮き彫りになる。慟哭の長編ミステリー。
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Posted by ブクログ
著者お初。
とある交通事故に運命を翻弄されていく人達のお話。
小さな女の子が交通事故に遭って亡くなってしまうだけでも切ないのに、生前の会話や心情等がより描写されてしまうと、切なさに歯止めがきかない。
最終章は読んでて非常に辛かったです。
交通事故なんてのは、結果、誰も幸せにはなれない、我が身への戒めも感じますし、その事故に関わる者は、須らく正直者であって欲しい、と切に願わずには居れない作品でした。
Posted by ブクログ
大好きな桜子が横断歩道を渡っている時に車で轢かれた。救急車で搬送された最初の病院は外科医不在のため断られ、出血性ショックで桜子は死んだ。羽生志摩子ペンネーム岡田優子、桜子の母は我が子が赤信号で道路を渡ることはありえないと確信していた。
しかし、車道は青信号だったと証言した女がいた。また、受け入れ拒否した病院には外科医がいたが不倫相手と会うためにその日の午後出かける寸前だったという情報を得た。医師、運転手をなんの証拠も残さず出血性ショックで殺し、最後に嘘の証言をした女を殺そうとしていたが、分かれた旦那と夢に出てきた桜子がお母さんの元に生まれて良かったという言葉を聞き寸前のところで止まる。
2020/06/24 12:05