あらすじ
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戦跡、被災地、産業遺産…絶対に行っておきたい悲劇の現場
アウシュビッツ収容所、チェルノブイリ原子力発電所、グラウンド・ゼロ、福島第一原発など、世界を震撼させた悲劇の舞台への「巡礼の旅」がいま、人気を集めている。また、数々のジャーナリストや評論家なども現地を訪れ、その論考にも注目が集まっている。
実際に現地を訪れると、悲しみや嘆き、狂気、ユーモア、強さなど、さまざまな感情が醸し出す空気が漂っている。
不幸な歴史の記憶を後世に伝えるために訪れておきたい、世界と日本の81カ所を網羅した入門書。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大変興味深く読んだ
アウシュビッツ、イスラエル、グラウンドゼロ等、死ぬまでに一度は行ってみたいが、共感性を発動してかなりしんどい状態になってしまわないか心配
ケア職でもそうだと思うが、自分と切り離して考える、感じることが大事だと思う
また、「日本人だから」「○○人だから」といったアイデンティティが暴走しがちだったり、人種や国籍、考え方が自分と異なる人々への偏見があるような人には向いていないのだろうなと思った
どの人種にも、国家にも、暗い歴史がある
罪を犯し、同時に悲劇を被っている
歴史をまずは知ること、フラットな目線で見ること
その行為自体が戦争や差別をなくし、ひいては世界の安定や平和につながるのだと思う
Posted by ブクログ
そもそもダークツーリズムというもの自体が、人間の暗部、悲劇にわざわざスポットライトを当てる悪趣味なものだとして敬遠される見方が日本にはまだありますが、欧米では近年盛んに研究されているんですね。これはまず欧米人の根底にある考え方、キリスト教の原罪「人間はそもそも罪深きもの」があるのではないかと、そして反対に日本ではルーズベネディクトが「菊と刀」で示したように「恥の文化」があるからこそ流行らないのではないか、と考えました。
個人としてはこういう人間の負の遺産というべきものは文化的価値があると思いますので、いずれ機会があればこの本で紹介されていたいくつかには行ってみたいと思います。
Posted by ブクログ
「ダークツーリズム」。思わずタイトルの響きに引き寄せられ、本を手に取りました。
戦争跡地や自然災害被災地など、天災・戦争・暴力などの歴史的跡地を巡る旅の事を指すそう。
これまで、広島の原爆ドームや福島の震災跡地などを訪れていたけれど、その旅自体に名前がついている事は知らなかった。名前がついた事で、なぜ自分がその場所に惹かれるのかを意識する事ができ、過去の歴史を追体験する事で人々の悲しみや痛みを学びたかったのだと気づく事が出来た。
本書では国内・国外におけるダークツーリズムスポットが紹介されており、どの場所も訪れてみたい場所ばかり。旅先を選ぶ要素の1つとして、世界に散らばる「影」を見つけに行くのはいかがでしょうか?
Posted by ブクログ
旅行先で一切楽しい気分にならない場所に行く人の気持ちがよく分からなかったが、負の歴史を記憶に残すということはより良く生きるための覚悟の表れかもしれない。
特に「虐殺」の項目は読むだけでも気合が要る。あとは、片岡恭子さんの文がやたら頭に残る。「黄金の玉座に座る乞食」ボリビアとか、「インドにはマサラ味のものしかない」とか…。
Posted by ブクログ
ダークツーリズムという言葉を初めて知った。
歴史を振り返り違う視点から影の部分をみる。
そうすることにより新たな未来に進むことができる。
暗い過去がある場所には行きたくないと思っていた。しかし、実際に行ってみて感じることが大切なのかもしれない。