あらすじ
健康至上主義の妻と美食家の夫の晩餐は、殺意が隠し味の特別料理。(『危険な食卓』) がさつな嫁に耐える姑の、穏やかな顔の下にある、もうひとつの顔。(『天使の棲む家』) 21年ぶりに電話をかけてきた同級生の魂胆。(「同窓の女」) 妻と夫、姑と嫁など、普通の人々のありふれた日常に芽生える小さな悪意、殺意の兆し。人間の心理を、恐怖というスパイスをきかせて鮮やかに料理した極上のメニュー8編。
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Posted by ブクログ
父が昔に買った本で随分色褪せていたけど、暇だったので読んでみた。
ゾクゾクする内容ばかりでページをめくる手が止まらなかった。「囚われて」は特に面白かった。まさか全部幻想だったとは、、、( °_° ) 最後の最後まで目が離せない展開が素晴らしい!
Posted by ブクログ
推理,恐怖小説短篇8話
囚われて
同窓の女
路地裏の家
姥捨ての街
天使の棲む家
花火
鍵老人
危険な食卓
解説は篠田節子
他の短編集にも入っているものがある。
囚われては、愛犬も恋人も妄想という怖さ。
同窓の女は、同級性に夫を押し付けられる恐さ。
路地裏の家は、夫を殺す女性を目撃した少女。大人になって自分が夫を殺す嵌めに。
姥捨ての街は、殺人者が老人を保護する
天使の棲む家は、死体を閉じ込める。
花火は最後が自殺を想像させるので怖い。
鍵老人は、殺人の可能性を秘める。
危険な食卓は、下剤程度なので可愛いもの。
1つ一つが、しっかりとした骨組みを持っていて読み甲斐がある。
Posted by ブクログ
*妻と夫、姑と嫁、同窓生など、ごく普通の人々の、ありふれた日常に芽生える小さな悪意、裏切りの予感、殺意の兆し。人間の心理を、恐怖というスパイスをきかせて鮮やかに料理した極上のメニュー8編*
どの短編も骨格がしっかりとしていて、さすがの出来です。ただし、後味はよろしくないです。
Posted by ブクログ
【収録作品】 囚われて/同窓の女/路地裏の家/姥捨ての街/天使の棲む家/花火/鍵老人/危険な食卓
異常に嫉妬深い夫の束縛を受ける妻、美貌で実業家としても成功したが恋人と不穏な秘密を共有している女性、可愛がってくれた近所の女性の秘密を知る少女、殺人を犯し自首する決心がつかないまま街をうろつく男、ケガをして入院している間に思い入れのある古い家電を断りもなく一新した嫁に不満を抱きつつ口に出さない姑、崇拝していた従姉のつまらない浮気を知った女子大生、家族から疎外された孤独な老人、健康至上主義の妻と離婚することになった節制嫌いの夫。
読後感はよくない。何がいやといって、ありそうなことやいそうな人がいやなのだ。かくして読後は臆病になる。