あらすじ
変わっていく身体、減らない体重、親の老い、夫の偏屈。更年期に次々とふりかかる事態に女たちは奮闘する。その闘いぶりは、〈漢〉と書いて〈おんな〉と読むにふさわしい――ぽっぽと火照るからだで日米を往復し、仕事に介護にラテン系エクササイズにと全力で走り抜けた日々。人生と格闘する多くの女たちの支持を得た、パワフルなエッセイ集。
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Posted by ブクログ
私53母77、現在両者の関係は最悪だ。コロナ禍もあって1年以上会っていないし、会話もない。電話は着信拒否にしている。
なんとなれば、私は今、思春期の娘をふたり抱えているからだ。赤ちゃんの頃は物理的に取り扱い注意だったけれど、この年頃は精神的取り扱い注意。母が我が子にしたように、叩いたり馬鹿などの人格否定暴言をぶつけたり、兄弟やほかの子供と比較して詰ったり子どもの言い分を訊かず頭ごなしに叱りつけたり、ということを、私は娘たちに決してしてはならないのだけれど、そうされて育った私にはその行動が三つ子の魂百まで身に染みてしまっていて、ちゃんとそのときのかなしい気持ちとか悔しさを覚えておきその都度思い出さないと、うっかり娘たちにやっちゃいそう。だから、今の私は心の底から母がにくいし自分がきらいなのだ。諸悪の根源である母と会ったり話したりしたいハズがない。
本書の中で、作者は関係性の良くなかった亡母を思い出したり父親を看取ったりしている。あとがきまで読んだら、文庫化するまでに配偶者まで看取っていた。
閉経して親を見送り娘たちを巣立たせたら(どういう順番になるかはわからんけど)、こんなカンジに身軽な気分になれるのだろうか、それともまたつまらん悩み事で悶々としてしまうのだろうか。(2021-02-10L)