あらすじ
母の再婚でウェスラー家の一員となったリンデは「ウェスラーの娘としか結婚しない」という王の言葉を受け王宮に赴く。凜々しく美しい王に一目で惹かれるも、王の言葉は結婚を避けるがための嘘だった。落胆しつつも王の縁談避けに協力することを決めるリンデ。しかしある夜、王太后の策略で知らず王の寝所に入ってしまう。「こんな時間に男の寝室を訪れる意味を知らぬわけではあるまい?」事情を知らない王は熱っぽく彼女に触れ!?
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爽快なお話!
タイトルがカッコいいなと思って購入。
お家を誇りに思う武家の娘は日本でも馴染み深いところですが、このヒロインはまさにそういう女の子。
思慮深く勇敢で、とってもかわいいところもある女の子です。
剣を使うとすさまじく強いのもいい。
切ないシーンもありつつ、女性の立場でものをはっきり言うところも多くてスッキリしました。
すごく爽快なお話です。
続編があったらいいのに。
Posted by ブクログ
とても良かったです。
とにかくヒロインの健気さと聡明さには脱帽ものでした。読んでいて好感度の高いヒロインです。
政略結婚を厭う若き国王が「ウェスラーの娘」であれば結婚すると宣言したことから、物語りは始まります。
実はウェスラー男爵家には男子しか産まれないというジンクスがあり、よもや適齢期の娘がいるとは想いもしなかった国王でした。
しかし、元侯爵家令嬢だったリンデは母がウェスラー男爵と再婚したことから、「ウェスラーの娘」となりました。
偶然と運命に導かれ、出逢った王様とリンデ。
王様はリンデに「しばらくだけ私の婚約者のふりをして、いずれ辞退して欲しい」と頼みます。
凛々しい孤高の王に引かれてゆくヒロインと、心優しく聡明なリンデに魅せられる王。
やがて訪れるのは幸福な結末か?
ラストは晴れて想いが通じ合い、リンデは王妃として迎えられます。
本当に楽しく、すらすらと読めて、しかもリンデの人柄を好もしく感じました。
美しいだけでなく、理知的であり優しく、自分よりも他の人のことを考えられる彼女こそ、まさに王妃の器といえます。
王様が彼女に便宜結婚を持ちかけたものの、激しく惹かれてゆくようになったのもよく理解できました。
後はイラストがとても美麗でした。特に王様の凛々しく精悍な風貌はまさに、この物語りのイメージどおりだと思います。