あらすじ
株の売買で成功し、明虎(あきとら)の信頼を高めていく櫓木(ろぎ)に対し、幼馴染(おさななじみ)みの浅生田(あそだ)はこみ上げる黒い感情を抑えきれない。そんなある日、原因不明の発注ミスによって櫓木は多額の借金を負う……!? 絡み合う嫉妬と愛憎、好評シリーズ第三弾。
【電子版限定おまけ付き】電子版描き下ろしイラストペーパー(1P)を収録!!
『四代目・大和辰之』(新書館)で主人公・大和辰之を陵辱する悪役として登場したヤクザ・櫓木卯一の、若かりし頃を描いたスピンオフ作品。この櫓木卯一という男ですが、本当に頭がおかしいんです……!(褒め言葉)目の前で愛人が死んでもケロッとしているし、目的のためなら他人を傷つけることも厭わない。ひどく頭が切れるのに、人の感情にはとことん鈍感。そんなアンバランスな魂を、しなやかで美しい体に宿した猛獣のような男が主人公なんですから、面白くないはずがありません。
櫓木が『四代目』で強い執着を見せていた、辰之の父親・明虎との関係を中心に、ヤクザ同士の利害関係、愛憎や嫉妬など、さまざまな打算や感情が絡み合うドラマチックな展開。そして、本当に生きているかのような複雑なキャラクター描写。全てが素晴らしすぎて、どこから本作の魅力を語り始めたらいいのかわからなくなるほど。
櫓木と明虎の破滅的な恋路に萌えるもよし、明虎の側近・浅生田の不憫な忠犬ぶりに悶えるもよし、ヤクザのおじさんたちのドロドロしたクソデカ感情に震えるもよし。何度読み返しても、そのたびに新しい萌えが見つかってしまうモンスター作品です。
刹那を生きる青年・櫓木が、これからどのような道筋をたどって「娘を溺愛するヤクザ・櫓木」になっていくのか。過去の物語とクロスオーバーするかたちで語られる、現在の櫓木と娘・麗華、そして居候の当たり屋“ハチ”とのストーリーも気になります!!
感情タグBEST3
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匿名
ゾクゾクする3巻。
さて、3巻!
この巻では、登場人物のそれぞれの、苦痛・苦悩・葛藤が具体的化されてましたね。
まさに、絡み合う嫉妬と愛憎だわ!
ストーリーも色恋とはかけ離れ、明虎を取り巻く〜脇役達が主役と言ってもいいかもしれないくらい、動きがある。
明虎は、父である会長との対立。
浅生田君は、卯一への劣等感&嫉妬。
ただ麻巳姐さんなぁ〜清々しいほど素敵だよ。
明虎が卯一に対して、悪魔と言う表現があり。
明虎が卯一に感じる・・・死。
麻巳に感じる・・・生。
ここは、どんな風に回収するのか。
卯一をはじめ、それぞれの次の一手はどうなるのか?
優等生じゃない
浅生田さんの優等生じゃない人間らしい嫉妬や憎しみやいろんな感情が描かれていて、もんもんとする中、明虎さんの描いた虎のイラストにただただニヤけが止まりませんでした。思惑が交差してどんどん複雑な状況になっていて、次の巻を早く買って読みます。