あらすじ
三間坂という編集者と出会い、同じ怪談好きとして意気投合する作家の三津田。その縁で彼の実家の蔵から発見された「家」に関するいくつかの記述を読むことになる。だが、その五つの幽霊屋敷話は、人物、時代、内容などバラバラなはずなのに、奇妙な共通点が……。しかも、この話を読んだ者の「家」には、それが訪れるかもしれないらしい。最凶の「幽霊屋敷」怪談登場!
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Posted by ブクログ
怖かったー!最高!
全体的な話の構成、完璧すぎて一切飽きずにむしろ一気読みしてしまった。
最後の解説に大島てるさんを選んだりと人選も完璧すぎて拍手送りたい。
解説読みながら大島てるさんがくるってことは例の家について何か情報知ってるのかなってちょっと期待してたけど笑 知らぬが仏だよね。
5つの話は最初読んだ時それぞれが別々の変わった怖い話って感じだったけど2人の考察のおかげでどんどん繋がっていくってゆうのもまたミステリー感がとてもあって読んでいて気持ちが良かった。話が進むにつれて家の屋根からいつ音がしてくるかってちょっと不安にも思いながら読んだりまた一風変わった読書体験ができてすごく新鮮だった。
ホラーミステリー最高。
三津田さんの他の作品もぜひ読みたい。
Posted by ブクログ
これはなかなか面白い作品だった。
まず、架空の世界の出来事なのかそれとも作者の三津田信三先生の現実で起こった話なのかがわからない。随所に出てくる作品名が三津田先生の実際の作品であるし出版社だからだ。たまに本当に起きた話なのかわからなくなる時がある。
話は5つ話を読み、三津田先生と三間坂という人物が5つの怪談について共通点を見出すために検討をする。もっとも5つの話はどれも不気味で怪奇現象が起きたりとホラー満載だ。そして、5つの話が全て終わった後の三津田先生は驚くべき共通点を見つけた。それは全て同じ場所での出来事だというのだ。建物は取り壊されてもその土地には霊が居続けているというのだ。
最後の解説が大島てるが執筆している。事故物件といえども建物取り壊せば済むというものではないかもしれない。
おっと、この辺にしよう。感想を書いていたら家鳴りがした。
Posted by ブクログ
読む前の方がビビり散らかしてたかも。読むと体調が悪くなるだの、読んでる最中に奇妙な物音がしたら本書を閉じてくれ…だとか。三津田信三が体験した実話なのでは?と思わせる作風は見事。5つの怪談も怖いし、幕間にて話も整理してくれるから親切で肝が冷える本だ。ただ終章で怪異の真相についてはちょっとこじつけ感がある。それでも家で1人で読むのは無理だったので人がいるところで読み終えました。続編もあるみたいなんで期待。
Posted by ブクログ
怪談自体はとても怖い&面白いで大満足。
最後の考察パートは合う合わないがある。
完全にオチが欲しい人には向かないかもしれないがこれはこれでリアルでいい。
Posted by ブクログ
パッと読んだ感じ似ていないのに、何故か似ている気がするという「向こうから来る」「異次元屋敷」2話。
似ている気がするを追求していく内に更に3話、妙に似ている話がみつかる
キヨちゃん、屋根で踊る老婆、怪音、消える子ども、格子、割れ女、狂女
これがどう繋がっていくのかドキドキしながら読み進めた
ジワジワと不気味さが迫ってくるような本だった
三間坂さんは何があって深追いするのをやめたんだろう
Posted by ブクログ
小説というよりフェイクモキュメンタリーに近い作品だった。
近畿地方のある場所について等が好きな人なら間違いなく好きな1作だと思う。
まず一つ一つのエピソードが階段としての怖さ、不気味さがある。
それだけでかなり満足感があるし、登場人物や文書がフェイクモキュメンタリーとしてのクオリティの高さを感じさせる。
伏線回収という点に関してはそこまでの裏切られた感や驚きはないけれど、うまくまとまっている。
Posted by ブクログ
面白かったです
特に設定が面白く、結末こそ劇的ではないものの全体的に質の高い恐怖を提供してくれたと思います。ホラーにしては珍しく人が死なないのもあり読後感も結構良かったです。
Posted by ブクログ
正直かなり怖かった。
5つの怪談話のオチは想像を見事に裏切られた。
まさか別々な場所で起きていたと思われる怪異が全部同じ場所で起きていたとは。
結局世智の父親は御山の神様なのか?
怪異の元凶とも言える亀代子の神隠しについては、はっきりとした結論が出ておらず、モヤモヤが残るので星-1。
Posted by ブクログ
怪異の正体についての推理・考察が正解とも不正解とも示されないことで(そしてだいぶガバくて不正解寄りに見えることで)、逆に「実は彼らが思ってるよりもとんでもない怪異が、そこかしこで発生してるんじゃないか」って恐怖をかき立てられる。
果たして割れ女は推理通りの場所だけにいるのか、「どこの家にもいる」のか……
Posted by ブクログ
リアリティ抜群のモキュメンタリーホラー作品です。難しい表現が多く、多少の読みづらさはありますが、むしろこの書き方だからこそ読者を物語に引き込んでいるのだと感じました。私は一人暮らしをしているので、全ての話にでてきた「音」に心当たりがあり、もしかしたら自分も…と眠れない日が数日続きました。
Posted by ブクログ
5つのバラバラの怪談が資料として掲載。
これらは、年代も登場人物も怪異の内容もバラバラなのに妙な共通点がある、と会談鬼オタクの2人がこの共通点を探っていく。
先に3つの怪談が掲載されていて、それを読んだ2人の解釈、その後に残りの2つの怪談が掲載されて、2人がこの5つの怪談の共通点を見つける、というもの。
これの嫌なところは「この本を読んでる読者にも異様な出来事が身の回りに起きてしまう」という「読者参加型」の怪談だった。嫌だよそんなの。怖い話は自分が安全地帯にいるからエンタメとして楽しめるのに、当事者になったらエンタメ要素皆無のただの恐怖になってしまう。
だから俺は4つ目と5つ目の怪談はすっ飛ばして最後の2人の解釈に進んだ。おかげで俺の身の回りには特にないも起きてない。
これから起きるのかもしれないけども。それも嫌だ。読みたくてこの本を手にしたのに怖いからわざと章を飛ばしたのは、ある意味でこの本の怖さを楽しんでるのかな。
Posted by ブクログ
YouTubeでこの本を紹介してた人が、この本を読み終えてから、家で妙な物音がしたり、体調が悪くなったりと言っていて、どんな本か気になり読んだ。
5つの短編を単純にホラーの話として楽しむことができ、またそれぞれの話にどんな類似した部分があるのかを探りながら読めて良かった。
割と残穢と似ている感じがしていて、僕はこっちの方が好きかな。