あらすじ
きれいごとだけでは生き残れない。人を操る「ヒューマンスキル」を手に入れよう!
ロジカルシンキング、プレゼンテーション、マーケティング……
MBAで教えてくれるような「正当派のスキル」だけでは、現実のビジネスは進まない。
上司を操り、部下を利用し、時にはさりげなく、時にはわざと衝突しながら自らの意思を通していく。
経営環境が厳しくなればなるほど、そうした「ダークサイド・スキル」が欠かせないのだ。
本書は、リーダーになるために必要な「7つの裏技」を紹介。
「修羅場企業」のコンサルを多数手がけた著者が、実例にもとづき解説する。
良品計画を立て直した松井忠三氏との対談も収録!
◎7つのダークサイド・スキル
その1 思うように上司を操れ
その2 KYな奴を優先しろ
その3 「使える奴」を手なずけろ
その4 堂々と嫌われろ
その5 煩悩に溺れず、欲に溺れろ
その6 踏み絵から逃げるな
その7 部下に使われて、使いこなせ
感情タグBEST3
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再読。
理解した内容をメモ。
・これからの企業経営は、改善では無く改革
・改革は痛みを伴うし、マジョリティと戦う必要が出てくる。ハレーションを最小限にするためには、クレバーな「ダークサイドスキル」が必須。
・トップに、良い「ナローパス」を出して、良い方向に誘導する。
・ビジョンを共有する、仲間作りが重要。
・嫌われても信念を貫く。
・畏敬があれば、嫌われても大丈夫。(自分にはこれが足りないと反省)
Posted by ブクログ
知識や情報などのブライトサイドスキルに対しての、人を動かす力や人心掌握のダークサイドスキルの重要性の説明、具体的な行動の取り方や重要性の背景の構造などを体系的に説明してた。
Posted by ブクログ
傍流に行って腐らない人は自分の生き方を持っている。
この言葉に一番響いた。
ライトサイドとダークサイドの使い分けや、人の動かし方など、サラリーマンとして働く人が時折ぶつかる壁への対応策について深く考えさせられた。
ダークサイドというほどダークサイドでもない(笑)とも思った。兎にも角にも有効な方法や哲学を読み取れる。名称以上に、裏も取れている筋が通った著書だ。
Posted by ブクログ
先月の合宿依頼、ファンになった木村さんの著書が面白かったので備忘録。
◆ブライトサイドvsダークサイド
ロジカルシンキング、プレゼン能力というようなブライトサイドのスキルだけで生き残れない時代(変革推進できない)。人や組織を思うがままに動かす、空気を支配する、「使える人」を正しく見極める、嫌われても押し通せるといったより実務的な変革推進力を培うべし。
◆7つのダークサイドスキル
・思うように上司を使いこなす
・KYを恐れるな
・使えるやつを手なずける
・堂々と嫌われる
・煩悩に溺れず、欲に溺れろ
・踏み絵から逃げるな
・部下に使われて使いこなせ
◆ダークサイドスキルを磨く
いつかやるではなく、日常からの意識。時間は限られている。先送りしていいことなど何もない。
いつでも戦えるように態勢を整えておく!
リーダーはぶれてはいけない。ビジョンを作り、腹をくくり、言行一致。
<アクション>
・コスト構造にテコ入れするためには固定費にまでメスをいれる。
・自分の活動がPLのどこに結びつくのか問う。
・コミュニケーションコストを惜しまない(シナプス伸ばす)。恥ずかしがらずに真面目な議論
・KY推進(嫌われる勇気)
・常に意思決定(意思決定から逃げない)
Posted by ブクログ
ミドル層のためのリーダーシップ論。表向きのブライトサイドスキルだけでなく、上司、部下を操りながら泥臭く組織を動かすダークサイドスキルを磨く必要性を説く。
仕事で思うところがあり再読。社内の政治については苦手分野であり、サボりがちになるが、時たま読み直して組織内の自分の立ち位置を見直さねばと反省した次第。個人的には無印良品の章は読み応え抜群。やはり実地での経験談に勝るケースはない。
Posted by ブクログ
191114
これから上を目指すかどうか考えている人向け
組織をどうしたいか?ぶれない信念が大事。
踏み絵を渡された時、保身に走るかどうはみんな見ている。
諦める覚悟を普段からもっている必要がある。
だからこそ会社に頼らない余裕が必要。生活的にも心にも。
Posted by ブクログ
自分の学びになった部分をピックアップ
・自分の行動は、PLのどこに関与しているか?売上アップ?コストダウン?
・自分を叱ってくれるメンターを探せ(裸の王様にならないように)
・言行一致を目指す
・孤独な時間を持つ(内省の時間)
・改革のウィンドウは一瞬しか開かない(地道に仲間を集め、機会を伺う)
・社外ネットワークは意識的につくるしかない
・KYな部下を育てる(どれだけ許容できるか、器の大きさが求められる。)
Posted by ブクログ
ダークサイドと聞くと、会社で腹黒く行く事を想像しがちだがそうではない。プレゼンスキル、数字に強い等は表向き=ブライトサイド、泥臭い人間力をダークサイドと表現している。しかも、人を出し抜いたり、出世を目指せと言った事でもない。軸をぶらさず、kyになり、人に使われ使い、泥臭く生きろ、と言う事を説いている。今は多様な生き方が出来る時代、その中でも、組織の中でリーダーやって行くならの覚悟と姿勢をとくとくと指南してくれる。根性や根回しやと言ったものを捨て、かつ肩書きに固執せず、自分が会社や事業をどう成長させたいのか、その軸をぶらさず仲間を増やす。
実際、出世目指して出世街道に乗って明るい畑ばかりで経験を積むのと、修羅場や斜陽を立て直した人では、経験の種類とガッツが違うし、何よりもその人に返り咲きのチャンスがめぐってくるようになってきた社会は良いと思う。
日産ゴーン氏のリーダーシップ性も何度か登場するが、その時の施策としては素晴らしかったとしよう、今となっては…
後半は、無印の元社長との対談は、「無印良品は、仕組みが9割」の縮小版みたいな内容。私は偶然ちょうどその本を読んだ直後にダークサイドを読んだ。対談内容に興味を持ったら、この本を読むのも良いと思う。
Posted by ブクログ
これまで読んできた数々のビジネス書の中で最も有用だと思える本に出会えた!ある程度大きな企業の中間管理職や経営企画部門の人をメインターゲットに据え、ビジネスリーダーとして知っておくべき極めて実用的なノウハウを学ぶことができる良書。タイトルからしてグレーゾーンギリギリの裏技的テクニックを紹介していると思いきや、むしろ盲点を突くド正論だったり本質を捉えた金言が数多く語られていた。大企業病のような硬直状態に陥り、現在の自分の立ち位置や会社の未来に対して漠然とした不安を抱えている人ならば大いに読む価値のある一冊。
Posted by ブクログ
カルロルゴーンは日産の取締役時代、会社では神出鬼没で工場などに突如現れ現場社員の話を聞いていたそう。はやり現地現物。上に行くほど現場が見えなくなってくるから自分の足で取りに行くのは重要
組織が同質化することの危険性が書かれていた。KYなやつを入れろと。多様な視点と批判的な意見を言う人がいないと組織は腐敗していく。
無地良品の偉い方のインタビューが参考になった。左遷されても当初駆け出しの良品計画で人事制度を構築し結果を出し、出世していったエピソードが素敵。
Posted by ブクログ
読みやすく面白い本 ダークサイドとはブライトサイド(MBA的な表のビジネススキル)の反対ということで、不正などではなく、人間力的な寝技のこと。 部下に時間の7割をつかう、社内のネットワークをつくる、畏敬されるリーダーとなるなど、普段から意識しないといけない大切なことを学べた。
Posted by ブクログ
リーダーになるには、ハードスキルと、ソフトスキルがいる。
その中で、人間関係の構築という点にフォーカスした本だと思う。
平社員でも、リーダーを志すのであれば、リーダーたるものという観点で仕事に取り組むことが必要。ビジネスに大局観を持ち、5年後10年後を見据えて必要な判断をする、自分を冷静に見つめて自分に足りないものを認知し必要に応じて調達する、叱ってくれる社外のメンターを見つける、絶対にやり切るという執着心を持つ、ぶれない信念を持つ、いつでも戦える状態を作る、ビジョンを持つなどである。
33歳の私は、自分を30分で語れるくらい何を大切にしているかを把握する、ビジョンを持つ、長期的視点を持つ、いつでも戦える準備をする、LINEやMessangerなどを使ってネットワークを作るといったことに取り組んでいきたい。
Posted by ブクログ
刺激的気味にタイトルも本文中のキーワードのセレクションも考えられているが、大きな仕事をするためには必要だと思われることが書かれていて、良書だと思った。
むしろ刺激的なタイトルで、読者を減らしているのではないか。こういう刺激的なタイトルをつけないと、売れないと思っている編集側がちょっと残念。
備忘の意もあり目次の見出しをメモすると:
・思うように上司を操れ
・KYな奴を優先しろ
・使える奴を手なづけろ
・堂々と嫌われろ
・煩悩に溺れず、欲に溺れろ
・踏み絵から逃げるな
・部下に使われて、使いこなせ
とはいえ、実践するには挑戦が必要だし、こうしたことができる人が成果を出すというのは妥当だと思われる。
Posted by ブクログ
ダークサイドスキル
言い換えると”裏のスキル”
表のスキルは、技能や、理論思考、会計知識のような、
特定の能力のこと。
裏のスキルは、もっと泥臭い
実践的な知恵のこと。
ミドルになってくると
表のスキルだけでは厳しいものがあります。
本日ご紹介する本は、
ミドルには欠かせない
裏のスキルを紹介した1冊。
ポイントは
「総合力」
ミドルに求められるのは、自分でやるのではなく、
使えるものは何でも使って、総合力で勝負する。
そのためには、先を見越した、
調整、根回し、段取りが重要。
つまりは、事前にネゴを進めることができる
総合的な能力が必要です。
「自分のマップ」
会社の組織図とは別に、
自分なりの神経回路のマップを持っておくことが重要。
社内、社外に問わず、
情報が取れる、なにかあったら協力してくれる、
という人を多くもっておくことが大切です。
「距離感」
自分の意志を通すためには、
時に嫌われることを覚悟の上で、
状況に応じて手持ちのカードを使い分けることが重要。
いつもニコニコしているカード一択では、
たいていなめられます。
「己を知る」
まず己を知ること。
自分がよって立つ価値観を知らずに、
限られた情報の中でぶれない意思決定はできません。
自分は何にこだわり、何を大切に思うのか。
常に意識しておくことが重要です。
書籍としては
社内のいろんな立場の視点を考えることができる
実践的で濃い内容です。
ぜひ、読んでみてください。
◆本から得た気づき◆
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もともと勝算のないところでいくら数字を盛っても、それが達成されるはずはない
決めるのはトップだが、トップに材料を提供するのはあくまでミドル
みんなの意見を集約してでてくるのは、ありきたりの発想。
「あいつそういうやつだから」と言う空気をつくってしまえば、堂々と正論を言える
自部門かわいさで個別最適の話しかしない人間は、トップから戦力にカウントされない
自分が多様性に触れていないのに、部下に「多様性が大事だ」と言っても説得力がない
失敗しないように行動するのは、サッカーで言えば全員引いて守っている状態で、点はとられないかもしれないが、点もとれない
どれだけ反発をくらっても、数字が上向くまで辛抱する
会社にとっていちばん大事なのは結果を残してくれる人間
使えるものは他社でもなんでも利用する
耳のいたいことを言ってくれる人を何人持てるか
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◆目次◆
プロローグ 「表のスキル」だけでは生き残れない時代
PartI 7つのダークサイド・スキル
PartII ダークサイド・スキルを磨くポイント
PartIII ダークサイド・スキル実践編
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Posted by ブクログ
1.思うように上司を操れ。
上司には必ずしも正確な情報が渡っているわけではない。
2.KYな奴を優先しろ。
また、自分もKYになるために、普段から調整、根回し、段取りが必要とのこと。
3.使える奴を手なづけろ。
自分に足りないところを冷静に見つめて、それを補ってくれる人を集めてチームアップする。
4.堂々と嫌われろ。
意思決定は大抵、不完全情報下で行わなければならない。
小さな意思決定から逃げない。
5.小欲を捨て、大欲に立つ。
定期的に自分自身を棚卸しをして、自分の原点を再確認する。
6.踏み絵から逃げない。
自分の信念を貫く。
積極的にリスクを取りに行く。
7.部下に使われて、使いこなせ。
正しい答えではなく、正しい質問を繰り返す。
部下の多様性を見れば、上司の器の大きさが分かる。
ダークサイドスキルを磨き上げ、使いこなす心構え
1.いつでも戦える態勢を整える。
先送りしていいことは何もない。
2.人を操る3つの力
a.コミュニケーション力
財務三表、PL(損益計算書)、BS(バランスシート)、キャッシュフローを読めるようにしたおく。
b.人間力
相手に近づき過ぎないこと。
c.リーダーとしての高い使命感
スキャンダルは命取りになる。
ブレない信念を作るために。
1.数値目標ではないビジョンを作る。
2.言行一致を目指す。
3.腹をくくる。
孤独な時間を持つ。これは意識して作る必要がある。
部下は上司を見ている。上司は下に時間を使え。
Posted by ブクログ
タイトルから、ビジネスで使えるあの手この手の権謀術数を書き連ねているのかなと思いきや、想像していたより、真っ当な(?)な内容だったと思う。
自分の言葉で言い表してみると、昨今の市場で苦戦を強いられている日本企業(主には大企業)が今後躍進するためには、30~40代といったミドル層がリーダーとなって会社を動かすことがキーになり、その時に必要となるスキルやマインドを解説したもの、という所。
政治的テクニックを含まない訳ではないが、それより、今のやり方では市場で通用しない状況を打破するために、会社を動かすにあたり自身の力を高める視点が多いので、素直に受け入れられる主張が多いように思う。
また、日本企業の伸び悩みの主要因は中庸な事業であるという指摘とそれに対する身を切る改革にはミドル層が重要だという主張には、目から鱗で、かつ非常に説得力があった。確かに、どれかを腹を括ってザクっと切れない企業文化はあるよな、と。
一方、気になったのは、著者の主張を固める根拠や実経験の少なさ。もちろん著者自身が伸び悩む会社の相談役として多くの経験を積んでいること自体が、内容の信ぴょう性を支えていることは理解しつつも、具体的に直面したケースに触れてくれると感情移入(?)できて良かったかな。
Posted by ブクログ
【感想】
平時ではなく有事にこそ際立つ、「ダークサイドスキル」について書かれた本。
今社内がかなりの「有事状態」なので、できればもう少し前に出会いたかった1冊。笑
多くの人はこの本を「薄っぺらい内容だ」と鼻で笑うかもしれない。
だが、「酸いも甘いも嚙み分けた」泥臭いスキルも兼ね備えてこそ、一流のビジネスマンであると個人的に思う。
要するに、教科書通りの「ブライトスキル」を身に着けるのは当たり前で、瀬戸際でも輝きを放てるように「ダークサイドスキル」も身につけておかないとダメだと思う。
非常時になっても通り一遍の回答しかできない人間なんて、「融通のきかないダメ人間」の烙印を押されちゃう。
反対に、自分のジャンルの仕事もキッチリ正確にできて、さらに色んなジャンルの雑談もこなせる人って、深みがあってすごく重宝されるものだからなぁ。
ただ、「ダークサイドスキル」って一言でいうが、か~な~り~~~奥が深い!!
そもそもブライトスキルですら奥がとても深いのだから・・・
業界情報について綿密な学習を随時アップデートしなくちゃいけないし、色んなスキルや事務処理関係ひとつとっても身に着けるのは中々骨が折れる。
そして自分自身、最近自社のことでさえ全く理解できていない事が多く、赤面の至りである。。。。
とまぁ、色々とダラダラ書いているが、むしろ難しく考えすぎない方が良いのかも。
結局ビジネスは単純に考えると「人と人とのやり取り」なんだから。
短文でまとめると、
「展望を予測して事前準備を行ない、且つ色んなところに根回しや気を配りつつ、しっかりと自分(自社)の利益を確保して、レスポンスの速さと質を意識する。」
これさえできればかなりスキルの高い人間ではなかろうか??
こういうスキルを目指して努力するのがいいのではないかな。
目標をもって日々学習と鍛錬を重ねると、もっともっと毎日が面白くなるでしょうね~
【内容まとめ】
1.生身の人間を説得し組織を動かしていくには、人に影響力を与えたり、時には意のままに操るような泥臭いヒューマンスキルが必要になってくる。
2.7つのダークサイドスキル
・思うように上司を操れ
・KYな奴を優先しろ
・「使える奴」を手なずけろ
・堂々と嫌われろ
・煩悩に溺れず、欲に溺れろ
・踏み絵から逃げるな
・部下に使われて、使いこなせ
3.ミドル・リーダーに求められるのは、表向きはファイティングポーズを維持しつつ、裏で先を見通したネゴシエーションを進めておく「したたかさ」。
4.CND能力の高いリーダーは重宝される
言い訳や保身ではなく、きちんと稼ぐための調整・根回し・段取りである。
自分たちが付加価値を生むために、上司を思いのままに操るくらいの心意気が必要なのだ。
5.「借り物競争」戦略。
どう頑張っても全知全能の神にはなれない。すべて自分でやろうという発想をそもそも捨てる必要がある。
「借り物競争」で使えるものは何でも使って、総合力で勝負!
自分に足りないところをきちんと認め、把握し、そこを埋めてくれる人を引っ張り上げて、チームを作っていく。
6.結局は情報戦。諜報に強い人間が勝つ。
自分なりの神経回路のマップを持っておくこと。
この情報はどこの誰から取ってくればいいのか、自分の情報網が組織の中にどれだけ張り巡らされているのか。
上に対しても横に対しても(そしてナナメも)、下に対しても神経回路が太く、機微な情報を入手出来る人は戦いに勝利する可能性が高い。
7.自分の「負の煩悩」を認め、それをコントロールしようとする。
人それぞれ下世話な欲望を持っている。自分のそういった欲望をまずはしっかりと自覚して、それをなくすのではなく、どうすればそれが暴れたり悪い方向に向かわないかを考える。
また、そうした罠にハマらないためにも、自分が本当にやりたいことは何か、目指すべきゴールは何かということをハッキリさせ、事あるごとに確認する必要がある!
8.踏み絵から逃げるな!
踏み絵とは、自分の信念が試される瞬間。
いざそうした瞬間が来た時、リーダーが普段の言動から少しでも外れたことをすれば、信頼は一瞬にして崩壊する。
踏み絵を前にしても、一歩も引かずに自分を貫くことができるかどうか。
9.ビジネスには、綺麗事で商売できる表の世界と、殺るか殺られるかの真剣勝負で手段を選ばない裏の世界がある。
表の世界では頭脳明晰なブライト君が活躍するが、裏の世界では人間関係のドロドロをさばく能力や、トラブルに巻き込まれても腹が据わった対応力など、ダークサイドスキルがものをいう。
そして、リーダーの覚悟が試されるのは、平時ではなく有事なのである。
10.自分が置かれた状況を冷静に見つめ、自分が何を成すべきか、普段から深く考える習慣を持とう。
【引用】
「スキル」というと、論理的思考能力や財務・会計知識など、表面の「ハード」的なスキルがクローズアップされてきた。
本書ではそれらを「ブライトサイド・スキル」と呼んでいる。
しかしながら、生身の人間を説得し組織を動かしていくには、人に影響力を与えたり、時には意のままに操るような泥臭いヒューマンスキルが必要になってくる。
p37
・7つのダークサイドスキル
1.思うように上司を操れ
2.KYな奴を優先しろ
3.「使える奴」を手なずけろ
4.堂々と嫌われろ
5.煩悩に溺れず、欲に溺れろ
6.踏み絵から逃げるな
7.部下に使われて、使いこなせ
p53
ミドル・リーダーに求められるのは、表向きはファイティングポーズを維持しつつ、裏で先を見通したネゴシエーションを進めておく「したたかさ」だ。
みんながいる場で「今年も赤字です」と正直に口にしても誰も評価してくれない。
p56
・前向きな「CND(調整・根回し・段取り)」とは?
ダークサイドのCNDは、言い訳や保身ではなく、きちんと稼ぐための調整・根回し・段取りである。
自分たちが付加価値を生むために、上司を思いのままに操るくらいの心意気が必要なのだ。
CND能力の高いリーダーは重宝される!
p82
・「借り物競争」戦略をとる。
どう頑張っても全知全能の神にはなれない。
すべて自分でやろうという発想をそもそも捨てる必要がある。
「借り物競争」で使えるものは何でも使って、総合力で勝負!
自分に足りないところをきちんと認め、把握し、そこを埋めてくれる人を引っ張り上げて、チームを作っていく。
p88
・諜報戦に強い人間が勝つ。
結局は情報戦なのだ。
自分なりの神経回路のマップを持っておくこと。
こういった情報はどこの誰から取ってくればいいのか、自分の情報網が組織の中にどれだけ張り巡らされているのか。
上に対しても横に対しても、下に対しても神経回路が太く、機微な情報を入手出来る人は戦いに勝利する可能性が高い。
p96
・社外ネットワークは意識的に作るしかない。
タテ、ヨコ、ナナメの関係をいかに作れるか。
大企業で勤める人たちは、意外と外部との接触はないものだ。意図して自分から出ていかなければ変わらない。
意図的に時間を作って自己投資していかない限り、会社の枠は超えられない。
p128
・自分の煩悩を認め、それをコントロールしようとするのもダークサイドスキルである。
異性関係にだらしないとか、名声に弱いとか、お金にルーズだとか、人それぞれ下世話な欲望を持っている。
自分のそういった欲望をまずはしっかりと自覚して、それをなくすのではなく、どうすればそれが暴れたり悪い方向に向かわないかを考える。
そうした罠にハマらないためにも、自分が本当にやりたいことは何か、目指すべきゴールは何かということをハッキリさせ、事あるごとに確認する必要がある!
p132
・自分の人生を30分でプレゼンする。
p136
・踏み絵から逃げるな!
踏み絵とは、自分の信念が試される瞬間。
いざそうした瞬間が来た時、リーダーが普段の言動から少しでも外れたことをすれば、信頼は一瞬にして崩壊する。
踏み絵を前にしても、一歩も引かずに自分を貫くことができるかどうか。
踏み絵から逃げないためには、自己の強さはもちろんのこと、やはり事業そのものの強さも大事である。
p145
ビジネスには、綺麗事で商売できる表の世界と、殺るか殺られるかの真剣勝負で手段を選ばない裏の世界がある。
表の世界では頭脳明晰なブライト君が活躍するが、裏の世界では人間関係のドロドロをさばく能力や、トラブルに巻き込まれても腹が据わった対応力など、ダークサイドスキルがものをいう。
そして、リーダーの覚悟が試されるのは、平時ではなく有事なのである。
p152
・地道な布教活動をして時を待つ
普通の人は、酒場で上司や会社の悪口を言って体制批判をしただけで終わる。
そうではなく、自分が置かれた状況を冷静に見つめ、自分が何を成すべきか、普段から深く考える習慣を持とう。
Posted by ブクログ
きれいごとではない「なるほど」と思える点多々。野中郁次郎さんのミドルアップダウンマネジメントを下敷きとしたマネジメント論としては、自分が課長になる前に酒井穣さんの「はじめての課長の教科書」を昔々読んでいたので、復習のような感じで読んだ。
Posted by ブクログ
通常のビジネスマンに求められるブライトサイドスキルではなく、物事をよりうまく進めるための一見非論理的なダークサイドスキルについて。
ちょっと日本企業向け過ぎるきらいがあるのと、やや論調がフワッとしてるところがあるけど、基本的には賛同出来る内容だった。賛同出来る、以上ではないかもしれないが。
Posted by ブクログ
後半の無印良品元社長と著者の対談箇所が特にわかり易く面白く興味深かった
調度、生活雑貨全般を無印良品で揃えようと決意したタイミングだったことも大きい
Posted by ブクログ
1日で読み終わった。社内政治の本。
ダークサイドといっても不正を働くようなスキルではなくMBAで学ぶようなロジカルシンキングとかプレゼン技術とかそういう綺麗目なスキルではなく、社内政治をまわすための人心掌握術。ターゲット読者はミドル層という事で部長クラス向け。ミドルクラスは現場からの一次情報にも触れられるし、経営層とも直接対峙できるので、社内変革を進めるにはミドルが一番大事。まぁ確かにその通りかもね。なんだか改革前提の話が多いけど、それは著者の今の業務が会社の立て直しを専門としているからか。
色んな名経営者の話がちょこちょこ出てくるが、中でも良品計画の社長のエピソードが面白いと言えば面白い。在庫が残ってしまう事の影響を従業員にわからせるために2回も全部燃やしちゃうとか。大河ドラマ「青天を衝け」で渋沢栄一が価格低下を避けるために蚕の卵がついた紙を全部燃やしてしまうが、あれにちかい。
いまならパワハラになるんじゃないだろうか。。すくなくともYahoo Newsのトップにはなってしまう様な。。。社員に危機感を分からせるためにはそれくらいドラスティックな事が必要という意味では参考になる。
Posted by ブクログ
社内でのタテ関係・ヨコ関係を良好にする為の心構えの様なことが書かれていた。
調整・根回し・段取りしつつ、「右ならえではない人=KY」の考え方を重宝しよう、嫌われることを厭わないようにしよう、部下に上手く使われよう、財務諸表を理解・活用できるようにしよう等のシンプルな内容。
チームで行動する時は情報共有し相互理解しながら進めることが大事だと改めて思う。
Posted by ブクログ
CND
調整、根回し、段取り
社内の内向きではなくどう売上を上げるかのCNDが大事
意思決定は大概不完全情報下で行わなければならない
情報が万全のものは意思決定と呼ばない
Posted by ブクログ
ダークサイドスキルとは、
・人や組織を思うままに動かす力
・空気を支配する力
・「使える人」を正しく見極める力
・嫌われても押し通せる力
・などなど
である。
そもそもこれが必要になるのは有事のとき。つまるところ平時と有事の判断ができ、かつ、まわりがいかに嫌がったとしても断行する。それができることを指す。
わがままとは違う一種の冷徹さがいる。ブレない信念もいる。学校で学ぶというよりは、ライフスタイル。
自分なりにはやってきたつもりであったが、本書を読むとまだまだだと思った。勉強したい分野も明確になった。
Posted by ブクログ
これからの時代のリーダーは畏敬の念を抱かれる存在がよい。
世の中をこう変えたいという「外向きの動機付け」と、自分自身がこうなりたいという「内なる動機付け」両方わかる必要がある。
ぼんのうを抑えきれない人はそれを実現する生き方もよい。
リスクを取って果敢に散った人は、長期的にメインストリームに復帰する。
聞き手に徹して何度も質問を繰り返すのが上に立つ人間。
強いトップは変わった人が多い。ある部分に強いこだわりを持っている。
上に立つ者として、PL(損益計算書)、BS(バランスシート)、キャッシュフローの財務三票が読めるようにする。
俗望を捨てて、雅望に生きよ
Posted by ブクログ
part 3の、著者と良品計画松井氏の対談が良かった。特に、現場を変えるヒントは他社にある、のくだり。他社に学ぶのは結構難しくて、見学して、話を聞いても「勉強になった」で終わってしまいがち、というのはその通りだと思う。そこで、「実務担当者が電話で相互に連絡できるレベル」まで持っていくことで、はじめて他社に学ぶことができる、とのこと。ダークサイドスキルではないと思うが、納得。
Posted by ブクログ
反対勢力を抑え、組織で改革を行うには人を動かすことが必要。そのためのスキルをダークサイドスキルと呼び、そのポイントを解説している。
本書後半にダークサイドスキル上手く使って社内の改革を行った無印良品社長の対話があり、これが面白かった。
◯7つのポイント
1.思うように上司を操れ
2.KYな奴を優先しろ
3.使える奴を手懐けろ
4.堂々と嫌われろ
本当の意味での意思決定は不完全情報の中で行わなければならない、情報が揃わないという先送りワードはNG
5.煩悩に溺れず、欲に溺れろ(小欲を捨て、大欲に立つ)
白黒はっきりしない時の判断軸は自分の価値観。自分の奥底の思いを知るには、過去の人生を振り返り、苦しかった経験を掘り下げる。そうすると自分がどんな人間か見えてくる
6.踏み絵から逃げるな
7.部下に使われて、使いこなせ
◯無印良品・松井忠三
・組織は10年も安定成長すると慢心と奢りでうちわの議論が始まり、外を見にいかない。前例踏襲しかしなくなる。→業績悪化→部門間の押し付け合い→ハンコの増加
・ハンコの数が多いと責任者がわからなくなるので減らした。施策と結果の因果関係を明確にした
・意識を変えるにはまず行動を変える必要がある。意識改革からでは進まない
・会社にとって大事なのは結果を残す人間。最後まで責任をとって見ること。
・自分が見れるのはせいぜい10人、これを直接見る。その下がいれば100人、1000人となる。
・上には丸めた情報しか入らないが、自分で現場を確認しに行くと、密告者が後でいじめられる。なので、監査組織を使った。これも粗探しではなく現場店長の相談役のようにして行く。報告の時は利害の反する販売部長も同席させ、後で追求するようなことを防ぐ。
・勘と経験をマニュアルに落とし込んだが、これだけだと硬直的になるので、常にマニュアルを変えて行くようにした。
・マニュアルの徹底は教え込むのではなく空気のような存在にする。社風にする。
・現場を変えるヒントは他社にあるが、パクるのは簡単じゃ無い。現場担当が電話で話せるくらいにならないとダメ。あそこは凄いで終わってしまう。
・営業会議の内容を部長が部会で伝えると、自分の興味あることしか伝わらない。全社員に情報が流れ、締め切り、指示、連絡、議事録が全部見られる。閲覧したかのチェックまで入り、部会は不要。
・デッドラインだけ決めて自由にやらせる。一番部下が育つ。
・やり方を抜本的に変えるときは、従来のやり方に浸かった主流派に引いてもらう。これは絶対条件。事業部の利益代表が集まっても改革はできない。
・人の話を聞くことは大事だが、最後は自分が思った決断をする。会社は社長の器以上には大きくならない。みんな個性で自由に物を言って、その個性をまとめ上げる能力が必要。ただし調整型という意味では無い。権力の9割を集中させ、決めるべき人が決める。経営方針をみんなできめようというのは無理。
Posted by ブクログ
空気を支配するスキル、嫌な仕事をやりきるスキル、人を正しく見極めるスキル。なとをダークサイドスキル。
財務知識、プレゼン、論理的思考力、などをブライトスキルと、呼んでいる。
U字型コミュニケーション。部門間の不可侵条約的なもの。日産ゴーンさんが指摘。
社長が、ダメなときは、会議で言ってはいけない。あとでこっそり伝える。
CND。調整・根回し・段取り。
KYな発言をしないと同質化してしまう。KYをするにはCNDが必要。
JFE会長。皆さんの今の活動は、PLのどこに紐付いていますか?
人の能力を借りる、借り物競争。マスターオブ「アイドントノウ」偉くなるほど言えなくなる。
部下との距離感。親近感と敬意は両立しない。
ジョブズ。connecting the dots。振り替えると、過去の点と点が繋がっていた。
踏み絵から逃げるな。自分の信念が試される時が来る。その時に、踏み絵を踏んでしまうと、一気に部下の信用は無くなる。
踏み絵を踏まないためには、自分の強さも必要だし、会社の財務的な強さも必要である。踏み絵を見なかったことにする人が多い。。。
改革をするウインドウが開くときが必ずある。一瞬だけである。その時を逃さないために、根回しで日頃からシンパを作る必要がある。
いつでもコワモテのカードを出せるように。部下との距離を縮め過ぎない。仲良しになってはいけない。