【感想・ネタバレ】こいしいたべもののレビュー

あらすじ

大人気『いとしいたべもの』の続編が、文庫オリジナルで登場!

母手作りの、バターがとろける甘いホットケーキ。父が大好きだった、少し焦げ目がついたビーフン。遅い青春時代に食べた、夜明けのぺヤング……。味の記憶をたどると、眠っていた思い出の扉が開き、胸いっぱいになった事はありませんか? 150篇のエッセイの中から22篇を厳選し、丁寧に推敲を重ね大幅に加筆修正した珠玉のエッセイを収録。著者自ら描いたイラストも、繊細なタッチの優しい絵で評判を呼んでいます。ほっこり、じんわりするカラーイラストエッセイ集です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いろいろと煮詰まって本から遠のきそうになり、本屋さんでリフレッシュしていたときに手に取った本。ホットケーキの表紙が可愛らしく、文字も大きくて読みやすそうだと思い購入した。
森下さんの温かくて静かな文章に、心の落ち着きを取り戻すことができました。
新年度、ざわめく心を鎮めてくれたのも、やはり本でした。

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2025年03月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前作「いとしいたべもの」は読んだときそんなにピンときませんでした。読んですぐ手放してしまいました。けれど今作はスラスラと楽しく読みました。なぜだかわからないです。

好きな作品は3つ。

「小さなものにこそ、心を籠める」
茶道を習う著者。四季折々の珍しいお菓子を取り寄せてくださる先生。いつも驚かされるが、逆に先生を驚かせたいと思って著者が京都から張り切って買ってきたものは落雁。暑い夏の盛りのことで、もう少し涼しげなお菓子はなかったのかしら、あなた、なんの勉強をしてるの?と先生に言われてしまう。そうそう、茶道ってそういう世界だよなぁ。私は高校生のときに茶道部だったのでこの手厳しさというか、妥協しないというか、ときに傷つくことがあるんだよなぁと少し苦い思い出と共に読みました。その後著者は「練習だ」と奮い立ち、努力して先生に「このお菓子、どこで知ったの?」と言わせるまでになります。いいお話。

2つ目は、その次に出てくるお話、「父と焼きビーフン」。焦げたくらいを喜ぶお父さん。若い頃から胃潰瘍を患っていて食が細いが、ビーフンのときばかりは旺盛な食欲を見せる。私もビーフン大好きなので、楽しく読みました。

3つ目は、「コロッケパンは自由の味」。いつもお母さんの作るお弁当を持って行っていた給食のない小学校時代。クラスメイトにはお母さんがお弁当を作る時間がないために校門の脇のパン屋さんで美味しそうなコロッケパンを買う。著者はそれが食べたくて食べたくて仕方がない。でも、お弁当を作ってくれるお母さんに悪くて言い出せない。わかるなぁ。そんなある日、お母さんが風邪を引いて寝込んでしまう。その日だけはコロッケパンを買って食べる著者。お母さんへの小さな後ろめたさをも感じながら、でもおいしく味わう。

以上3つの話が好きで、この本はずっと取っておくと思います。

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2024年09月06日

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