【感想・ネタバレ】谷崎潤一郎フェティシズム小説集のレビュー

あらすじ

女郎蜘蛛の入れ墨を背に彫り込まれた娘が、自らの裡にひそませる欲望を解き放ち、あざやかな変貌をとげる「刺青」、恐怖に取り憑かれた男の禁断の快楽を描いた「悪魔」、女の足を崇拝する初老の男と青年が、恍惚の遊戯に耽り、溺れていく「富美子の足」など、情痴の世界を物語へと昇華させた、谷崎文学に通底するフェティシズムが匂い立つ名作6篇。この世界の奥深くに、本当の自分がうごめいている。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いやあ――――こういう本を読みたくて私は近代文学を読んでるんですよ! と言いたくなる1冊。文豪は文章力が巧み。描きだす力が強い。
『富美子の足』すげーー好きでした。谷崎潤一郎作品で一番好き。特に足に対する怒涛の描写が圧巻。元々「脚」は好きだったけど足フェチになった。富美子に甘いときめきを覚えた。

『憎念』も好き。業の深い心理を細かく描写してくれる話好き。
解題も読めてよかった。

表紙イラストもいい。虚無僧の女の子の片方の靴下が投げだされているところも色っぽい。彼女の生々しい足の傍に力なく横たわる靴下が味を出している。履いているほうの靴下も、タコ足が……。いい意味でぞわぞわする。剥きだしの足は描きこみが素晴らしい。必要以上に形を追わないが、足首や爪先に拘りが見える。なんて素敵なんだ。

私はこの小説、特に『富美子の足』にときめいて、「マゾヒズム小説集」や「犯罪小説集」も購入しました。

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2026年08月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

谷崎潤一郎のフェティシズムをテーマにした短編集。

時には残酷に時にはマゾになる登場人物たちが魅力的。
この作品を読んでいるとサドとマゾは表裏一体なのだなと思わせられる。

そして、女性の体の「そんなところまでみているのか」と逆に感心させられてしまうほどの執拗な描写は谷崎のこだわりを感じさせられる。

やらしいのにやらしく感じさせないのが素晴らしい。

特に、「富美子の足」などは足の描写だけでよく、こんなにもページをさけたな!と思えるほど
谷崎が足フェチを炸裂させている。

登場する女性たちもみんな無自覚小悪魔といった感じで「ふーん、なるほど谷崎はこんなタイプが好きなのか」
とニヤリとしながら読んだ。

一言でフェチって言っても、そんな浅い世界じゃないんだぞ!と
谷崎にえんえんと語られているような錯覚に陥ってしまうそんな作品。

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2019年11月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

谷崎潤一郎のフェティシズムを、存分に味わうことが出来る1冊。

よくもまぁ、こんなに書けるものだ…こんなの、谷崎じゃなければ、思い付かないだろう。
趣味炸裂、と言ったところか。

どの話に出てくるフェティシズムの対象も、よくよく観察しないと書けないぞこれは…実際、どうやって書いたのだろうか。観察しながら書いたのか、それとも想像しながら書いたのか。

いやはや、どの作品もすごいけれど、やはり富美子の足がすごいな。足の話だけで何ページ使うんだ。素晴らしい。
自分の命と女の踵を天秤にかけ、後者の方が尊い、踵のためなら喜んで死ぬ….素晴らしいほどの脚フェチ。谷崎潤一郎ほどの脚フェチはいないだろうな。

私も美脚になりたい。

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2020年07月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

扁桃体に直接、揺さぶりをかけてくる6つの短編集。短編ながら「登美子の足」ほど足が蠱惑的に描かれた作品は無いだろう。美しい足を何度も心象化するうちに、惹きこまれていく自分に気づく。これは感染なのだろうか、あるいは、、、覚醒なのだろうか。

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2016年12月25日

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