あらすじ
「皆さんは国語の授業が好きでしたか?」
帰国子女という言葉すらなかった時代。
コモリくんは書き言葉で話す、周りとちょっと違う小学生。そのためにみんなと“仲間”になり切れず、国語(特に作文!)が大嫌いになったコモリくん。
そんな彼は日本語と格闘し、海外で日本文学を教える側になり、ついには日本を代表する漱石研究者にまでなってしまう。
米原万里氏ら多くの作家も笑賛した、自伝的エッセイの名著。
言葉という不思議なものを巡る冒険の書。
解説は『日本語が亡びるとき』の水村美苗氏。
※本書は二〇〇〇年四月、大修館書店より刊行された『小森陽一、ニホン語に出会う』を改題し、加筆・修正をしたものが底本です。
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Posted by ブクログ
他の本を読むあいまの「個読」で何ヵ月もかかって読み終えた。と言っても面白くなかったわけではない。そういう読み方を割り振っただけである。正直楽しい本だった。「道場破り」の高校での授業はとりわけ強く考えさせられた。私は小学校教師として国語で何を教えてきたのだろう。これほどのことができるのか。深い。まだ子どもたちの前にあった時に読みたかったと思った。
なお「個読」とは個室で孤独に本を読むこと。個室とはそうトイレのことである。もちろん造語なり。