あらすじ
「史跡」とは記憶装置、歴史の生き証人である。
東京大空襲直後に、「墨田川に浮かぶ人間の屍の肉を、ウナギが食べているのを見た浅草に住む青年は、以後二度とウナギを食べられなくなった」という戦争体験を訊いた、気鋭の歴史研究家が東京に残る「昭和史跡」を足で読み解く。
関東大震災、二・二六事件、東京大空襲、米軍占領と戦後復興、東京オリンピック、三島事件、バブル崩壊――人々の記憶に今なお深く刻まれる昭和史の数々の「史跡」は歴史の生き証人である。
その陰に潜む庶民の苦悩と歴史の深層を、渾身の洞察力と取材力を駆使、現場写真を収めながら掘り起こす。
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Posted by ブクログ
「昭和史跡」。
昭和史なんて平成や昭和60年代生まれの人にとっては「なんだそれ?」だよね。この本を読んで、未だに東京に残る昭和史跡を感じるのも良いかと。
Posted by ブクログ
<目次>
第1章 関東大震災からの復興
第2章 二・二六事件
第3章 紀元2600年から日米開戦へ
第4章 東京大空襲から終戦へ
第5章 占領から復興へ
第6章 高度経済成長の光と影
第7章 経済大国、そしてバブル崩壊へ
<内容>
『幕末歴史散歩東京編』などの著書のある、歴史研究家(専門は幕末?)の昭和史を史跡で語った本。それなりの場所を巡って、きちんと書かれています。でもやはり今から30年ほど前の昭和末期の場所(昭和天皇陵やトゥーリア跡地など)は、まだ歴史になっていない感じがします。関東大震災あたりと比較すると、重みに欠けるというのか…。公団アパートなども史跡化するといいのですが…。