あらすじ
時は明治2年。日本人を見下すお雇い外国人リチャード・ブラントン、出自ゆえに孤独に生きる通訳の丈太郎、天才発明家“からくり儀右衛門”こと田中久重の3人は長崎伊王島で条約に定められた近代灯台の建設に取りかかる。言葉と文化の壁、牙を剥く日本の地震、予期せぬトラブル……。立ちはだかる困難を前に、男たちは貧しい漁村に光を灯すことができるのか?
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Posted by ブクログ
単行本ライツオンの改題文庫化。
明治2年の11月に日本に来た元鉄道技師で灯台技師のリチャード。通訳の若者は日本生まれの英国ハーフ丈太郎。
アーネスト・サトウ、田中久重などの明治のナイスガイたちとの交流も良い。
人と人との関わりに、上や下があるとギスギスする。
同じ目的に向かって、互いに尊敬を抱きながら進んで行くひとたちの関わり合いが気持ち良い。
当時の灯台の構造や建てるための技術、工夫なども面白かった。
Posted by ブクログ
故郷銚子の犬吠埼灯台も建設したブラントン。長崎に長期滞在を余儀なくされ、伊王島で灯台建設から試験点灯までを行うことになったブラントン。彼の通訳で、父が英国人である丈太郎。それぞれを主役にした短い話が交互に配されるのは、『イザベラ・バードと侍ボーイ』のようだ。ブラントンと発明家・田中久重との交流。ブラントンの娘・ヘンリエッタと漁師町の子との交流。丈太郎と伊藤博文との出会い。暗黒の時化の海=ダーク・シーで遭難しかかっている漁船を、ブラントンの伊王島灯台が救った場面に感動した。