【感想・ネタバレ】P+D BOOKS 前途のレビュー

あらすじ

学徒出陣が目前の九大生を描いた自伝的作品。

太平洋戦争の最中、昭和18年、九州大学に通う文学青年たちには深い交わりがあった。

文学的揺籃期における恩師・伊東静雄(詩人)から受けた薫陶、そして、学生仲間(島尾敏雄がモデルの小高、森道男がモデルの室、林富士馬がモデルの木谷)との交流が描かれている。

遼史を読み、東洋史の学問にも励むが、それ以上に仲間たちと文学を論じ、酒を酌み交わしながら、それぞれの仄暗い“前途”を案じている。

主人公の文学的形成の様を、約1年に渡り、日記スタイルで描いた“第三の新人”の代表的作家・庄野潤三の青春群像作。

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Posted by ブクログ

戦時下の人々の、とりわけ若き文学青年たちの日々が描かれる。
〝歴史〟の裏側で、確かに存在していた市井の人々の暮らし。そこには多少の不便はあれど、今と変わらぬ若者の姿。

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2018年12月24日

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