あらすじ
逆さまに咲くチューリップはありますか?――京都府立植物園の新米職員の神苗健は、ある母娘から質問を受ける。戸惑う神苗に助け舟を出したのは、その場に居合わせた「植物の探偵」を名乗る女性。彼女は西陣にある「なごみ植物店」の店員だと言うのだが……。蛍が集まる草とは何か? 源氏物語に描かれた薔薇の秘密とは? といった植物にまつわる様々な謎と京都の風物詩が絡み合う、優しい連作ミステリー。
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Posted by ブクログ
「京都西陣なごみ植物店」シリーズ、第一巻。
『京都なぞとき四季報』(円居挽)を読みながら、グーグルマップで水族館の場所を確認していた時、植物園が目に入った。
興味が沸いたので「京都」「植物園」で検索したらこの本を見つけた。
神苗は植物園、実菜は植物店で働いていて、植物にまつわる依頼が舞い込んでくる。
登場する植物を画像検索しながら読んだ。
植物園にいってみたくなった。
作者は実際に京都府立植物園を取材したそうで、その時の話をエッセイで読めたら面白そうだなと思った。
Posted by ブクログ
下鴨アンティークを読んだので京都つながりにて。
さらりと読めたし、爽快な読後だった。
植物に絡めた日常のミステリ。
読み終わったあとに表紙の女の子を見ると、
作中の「怪奇、ドリル娘!」のまんまだと笑ってしまった(笑)
花屋の娘&史学専攻した植物園の職員という組み合わせなので、おのずと歴史と植物に関するマメ知識がたまる。
京都が舞台だと、やっぱり歴史や寺院の描写が詳しく記載されるので、なんとなく教養が深まった気がする。
植物のレッドデータブックがあることにへぇ~、
信長の時代はサトウキビはなかったことにへぇ~、
酔芙蓉という花は朝と夕で色が変わることにへぇ~、
桜の染色は樹皮で行うことにへぇ~。
丁度春の話で季節感もあり、佐保姫の記述も出て、
やっぱり佐保姫も読んでみようと思った。