【感想・ネタバレ】老人一年生 老いるとはどういうことかのレビュー

あらすじ

私は初期の老人、老人一年生だ。この半年、痛風で歩くことが困難だった。他に前立腺肥大症、高血圧、頸痛・腰痛、慢性気管支炎に次々襲われた。体のあちこちが痛い。痛いと訴えても同情すらされない。老人に当たり前のこのことが若い人には理解できない。これは残酷で大きな人間の真実だ――。老人病とは何か。著者は痛みにどう対処したのか。余計な手術ばかりする整形外科医と、長生き推奨医の罪も糾弾する。老化のぼやきと、骨身にしみた真実を明らかにする痛快エッセイ。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

読みやすい本でしてすぐに読み終えられました。
ですがとても大切な事を沢山書かれています。

四十代五十代の人ですら老人の体の痛みのことをわからない。
自分がその立場になって初めてわかる。 人は人(他人)のことを理解しない生き物だ。かわいそうねということ言葉すらかけない。所詮は他人事なのである。
人は他人のことをそんなに同情したり、憐れんだりする生き物じゃないということをよく分かった。
日本で自殺する人のほとんどは病気の苦しみ痛みで死ぬのだ。
この世の大きな真実は、案外、私たちの身の周りに、誰からも注目されずに放り投げられている。
いったん病気が出たらもう逃げられない。その運命を運命として引き受けるしかない。一旦罹ったらもう治らない。また治ったと思ってもまたぶり返す。
腰痛頭痛手足のしびれ坐骨神経痛も骨の病気ではなく筋肉の中の血管が圧迫されて痛みが出る。
よく言われる血の流れが良くないということ
ヘルニアの手術など決してやるもんではない。 手術をして苦しんだ人たちがたくさんいる。
慢性とか老化という問題は、痛みを和らげることができても、医者が治療して解決することではない。
がんの摘出手術や感染症の病原菌による骨髄の手術など、必要な手術をしている医者たちはやはり偉い。
70代80代で手術する人達は医者の稽古台。
体の痛みをとるのが良い医者。
「なんとかなる痛み」と「腐った痛み」がある。
目と歯もとても大事
歯磨きの大切さが今頃よくわかった。いい歳になってもまだ歯磨きの大切さを理解しない自分がバカだった。欧米人は本当に歯磨きを励行する。日本人もそれに続いた。後進国ほど今もいい加減だと思う。歯抜けのままの人が多い国が後進国だ。 昔の日本人はやはり考えが甘くて後進国段階の日本人だった。
歯医者はその人がいくつで死ぬか(いつまで生きるか)がほぼ正確にわかるそうだ。
インプラント手術は恐ろしい。
目のレーシック手術もかなり危険。
中国四千年の、人間の体を研究し尽くしたところから生まれた深い知恵に基づく鍼灸術はかなり効果がある。
近代西洋医学ではどうにもならない、治せない病気でも年を取って自分の体がきつくなればあんまマッサージにかかるのが良い。
日常生活での歩行や姿勢の異常による体の歪みや骨格異常が腰痛の原因。
大きな整形外科病院ほど余計な手術ばかりしている。
今の医者の中にはたくさん薬を処方することだけが治療の人もいる。

たくさん思い当たったり、気づくことの多い本でした。

0
2022年10月02日

「エッセイ・紀行」ランキング