あらすじ
インド古典中もっとも有名な本書はヒンドゥー教が世界に誇る珠玉の聖典であり、古来宗派を超えて愛誦されてきた。表題は「神の歌」の意。ひとは社会人たることを放棄することなく現世の義務を果たしつつも窮極の境地に達することが可能である、と説く。サンスクリット原典による読みやすい新訳に懇切な注と解説をくわえた。
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Posted by ブクログ
ガンジーの愛読書だったそう。
要約すると、戦争で親戚と戦うことに戸惑うアルジュナをクリシュナが戦うように勧めるという話。対話形式。
ただその進め方が深くて面白い。
生命の永遠性や、放擲・捨離の観点、無始無終、過去現在未来に偏在する神(ここではブラフマン)
仏教とすごく近いと感じた。
アルジュナの束縛は「生」への執着ととらえると、クリシュナが戦えと促すことに納得がいった。
Posted by ブクログ
難解だが興味深かった。「行為の『放擲』」、すなわち行為の結果にあれこれ期待したり思いめぐらせたりしないことが善であり、また、行為は、成されることが決まってあるからその行為に専心すべしという考え方は、私の勝手な結びつけだけれど、ライプニッツと少しだけ通ずるものがある気がする。そしてこのギーターにてクリシュナは「私」を名乗っているが、専心によってクリシュナにたどり着いたものはかれに等しい、というのもなんとなくだが広がりを感じるなどした。他の神に対し信心、「行為の『放擲』」を行っているものも、じつはあらゆる神の基であるクリシュナに捧心している、というのも、私には、寛容に思われるような、気はした。以上はすべて主観であることをお断りしておく。