あらすじ
保健室登校をしているナツとサエ。二人の平和な楽園は、サエが“自分のクラスに戻る”と言い出したことで、不意に終焉を迎える――(「ねぇ、卵の殻が付いている」)。学校生活に息苦しさを感じている女子中学生の憂鬱と、かすかな希望を描き出す6つの物語。現役の中高生たちへ、必ずしも輝かしい青春を送って来なかった大人たちへ。あなたは一人きりじゃない、そう心に寄り添う連作短編集。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
学校は不条理で、残酷で、とても苦しい。
行きたくないなら、行かなくてもいい。
学校へ行けなくなってしまった子が戦っていない訳じゃない。頑張っていない訳じゃない。他の生徒とは違う道を選ぶ分、想像を絶する覚悟を強いられている。
悩んでいる子に対して綺麗事で励ますんじゃなく、寄り添うような小説です。とても素晴らしい作品でした。
Posted by ブクログ
女子中高生の生きづらさを描いた短編集。
学校という狭い空間で生きづらさを抱える女の子達が、いじめや不登校に苦しみながら希望を見いだしていく物語。
正直、読んでいて描写がリアルすぎて辛くなるシーンが多い印象でした。陰口を言う場面や親の干渉具合が自分がまるで経験しているかのような感覚になり、何度も本を読むのを途中で辞めしまいたくなりました。
その辛い展開の後は、新たな出会いで新しい光が彼女たちにさして終わっていくところはとてもホッとしました。
彼女たちの幸せを願わずにはいられないと思います。
Posted by ブクログ
昔読んだ作品。
保健室登校をしているナツとサエ。
2人の平和な楽園は、サエが"自分のクラスに戻る"も言い出したことで、不意に終焉を迎える─。
学校生活に息苦しさを感じている女子中学生の憂鬱と、微かな希望を描き出す6つの物語。
現役の中高生達へ、必ずしも輝かしい青春を送ってこなかった大人達へ。
あなたは1人きりじゃない。
そう心に寄り添う連作短編集。
この本は、短いお話が6つ入っている本なのですが、私が特に気に入ったお話は、6つ目の「雨の降る日は学校に行かない」です。
このお話は、中学に入学してすぐ、とりあえず一緒にいる様な上っ面だけのグループに入った主人公のお話です。
ある日主人公が、グループのリーダー格の子の連絡を少し無視したことにより、主人公はいじめられてしまいます。
そのいじめは、女子からだけでなく、男子からもされてしまい、その上担任の先生からも心配はなく、むしろ「クラスに馴染めないお前が悪い。」と言われてしまいます。
親にも迷惑をかけたくない一心で言い出せず、ついに主人公は壊れて学校に行けなくなってしまいます。
そして主人公は保健室登校をするようになり、その後のお話もこの本に描かれています。
私が気に入ったこのお話以外の5つも、全部学生特有のイザコザが描かれていて面白いです。
どんなに素敵な学生生活を送ってきた人でも、共感できるところはあると思います。
Posted by ブクログ
「朝。誰もいない教室へ来ると、この世界で自分がたった一人きり、生き残ってしまっているような気分になる。いいようのない寂しさを抱えながら、手帳を開いて、これから死ぬ気分で文字を綴ると、自分が少しずつ少しずつ、ほんとうに死んでいくような気がする。
それがわたしの、誰にも見られてはいけない朝の儀式だ」死にたいノート
Posted by ブクログ
ねぇ、卵の殻が付いている
サエ
中学二年生。保健室登校をしているが、クラスに戻る。
ナツ
中学二年生。保健室登校をしている。
長谷部
保健の先生。
松本先生
好きな人のいない教室
律子
森川
中学二年生。
塚本
いつも、ピーチの匂いがする。ぱんぱんに膨らんだ化粧ポーチを鞄に隠し持っているような子。
岸田
森川の隣の席の男子。絵が上手い。
田村先生
吉田
クラスメイト。おとなしい女の子。
ミウ
松尾先生
死に死にたいノート
真希
藤崎と同じ小学校で、私立中学に進学。
藤崎
図書委員。ノートを落とす。
河田千瀬
弓道部。
宇佐美先生
あっちゃん
河田の友だち。バスケ部。
プリーツ・カースト
梓
ふわふわとしておしゃれさん。
福原真由
梓と同じダンスの班。体育が苦手。
エリ
真由とは同じ小学校だった。
野田
馬鹿な男子の筆頭。
里穂
天文部。
マキ
加奈子
放課後のピント合わせ
堀内しおり
自撮りをネットにあげている。
ヨーコ
ナオ
三年生の彼氏ができた。
吉沢
大西
柳先生
しおりの担任。数学教師。
雨の降る日は学校に行かない
飯島
小町サエ
さっちゃん。
千恵
しおりとは小学校で何とも同じクラスになった。
飯島
背が高くて、モデルをしているみたいに可愛らしい。
由希枝
小学校のとき仲が良かった。
川島
担任。
長谷部
保健の先生。
岡崎ナツ