あらすじ
雷鳴の中、災厄の扉が開かれた――八年前に起こった「箱折連続殺人事件」を追う刑事・阿久津亮平は優秀な医師・四鐘彰久との関係を深める。一方、情報屋ハシタの失踪を追う雑誌記者ユカリは、阿久津の重要な疑惑について情報を掴み……専従班・阿久津亮平の壮絶な過去が明らかに!! 新たな謎と真実が明らかになり、物語はヒートアップしていくのだった…!! クライム黙示録サスペンス、第2巻!!
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証明
このまま一つ一つ真実が明らかになり、犯人へと辿り着くものだと、浅はかな私は思っていたのですが、そうではなかった。この巻では阿久津の過去が描かれています。阿久津が言っていた、「事件の解決」ではなく「箱折犯の存在を証明する」その言葉の意味が分かった気がしました。
Posted by ブクログ
梶本レイカさんの場合は「梶本レイカジャンル」でもあるんだけど、世間的に分かり易く言うとオカルトミステリ、シリアルキラーもの、道警汚職事件の刑事ものなんだろうが、四鐘先生は「許されざる者」への復讐を生業とする存在である事を使命とし、現在発見されている箱折事件の被害者を生んでいるのは紛れもなく四鐘先生なんだけど(犯人バレしている構成)箱折犯を実在させる為だけに人間どもに解り易く無視できないものを「置いている」だけで、殺意や悪意は一切感じられない。阿久津の前で見せるひょうきんで天然な振る舞いは阿久津が真実に辿り着く様に導いているピエロの役目に見えて来た。
あとがきの「水や食事のように」漫画を消費して来た、と言うレイカさんの文章が突き刺さる。真実をこんなにも的確に文章にされている…高3限定の「搾取に意味があってはならない」と言う言葉も忘れられない。
『高3限定』を知らず『悪魔を~』で初読みの人はレクター博士や名だたるシリアルキラーや映画を引っ張り出して来て「模倣作」と錯覚するかもしれんけど、そんな頭悪い漫画読みは少ない、と個人的には思っている。日本の漫画読みはパネェ筈。ならば読むのだ、梶本レイカ作品を…