あらすじ
金髪、ヒゲ、サングラスのフリーライターがひょんなことから、息子が通う公立小学校のPTA会長に就任!自分には無関係な存在として大した関わりも持ってこなかったPTA。三年の任期を経て今、感じることとは――。
PTA会長になるのは簡単だ。(中略)なぜならば公立小学校の場合、自分からPTA会長をやりますなんて言い出す人間はほぼ皆無だからである。PTA会長に大事な資質。それは、おっちょこちょいであることだ。はい、おっちょこちょいです。私、自分でもおっちょこちょいだと思います。そうじゃなかったら、PTA会長になんてなるわけがないじゃないですか――。(本文より)
【目次】
(一)PTAなんて別世界の出来事と思ってた
(二)俺の金髪に触るなよ
(三)教育者なんてガラじゃない
(四)みんなでチームになりましょう
(五)がんばらない、をがんばろう
(六)うちのPTAだけ変じゃないですか?
(七)みなさんの力を借りたいんです
(八)未来の行事より今が大事さ
(九)PTA、辞めちゃだめなんですか?
(十)PTAはちゃんと卒業すべきものだ
「PTAの常識」は日本の常識じゃなかった!――白河桃子氏(ジャーナリスト)
おかしなことは、変えられる。いらないものは、やめられる。
変人PTA会長が、小さな革命を起こした!――荻上チキ氏(評論家)
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Posted by ブクログ
いやあ、面白かったです。
これまでいろいろと役員をやってきた私としては、ひしひしと分かる、その気持ち。
それにしても、著者さんは周囲の方を上手に巻き込める、お人柄も好感度高い方なのだろうと思いました。もちろん、ご本人の大変な努力がそうさせているはずですが。
2年目がとても楽しかったでしょうね。
ライターさんと言うだけあって表現が上手。提言も上手にされてあれこれと交渉事をこなしてこられたのだろうと思います。
最後、「自分のためにやっている」と気づかれた点、本当にそうだと思います。共感しました。
Posted by ブクログ
PTAには全く興味がなかったけど、もしかしたら自分も携わる機会が訪れるかもしれないと思って興味深く読んだ。
いつか分からない未来の事を気にしたり、その場にいない人に対して大いに配慮したり、そんなことが行動の基準になる場合があり、そういったことに対して「違うだろ」とビシっと言っているところがよかった。
著者の杉江さんが反骨心旺盛なところも読んでいて楽しかった。遠足で無駄な挨拶が長い事に対する意見の手紙がとくによかった。政治的な場面での駆け引きの参考になった。
Posted by ブクログ
好奇心からうっかりPTA会長へ就任してしまったライター・杉江松恋の奮闘記。
よかった点
流石本職、文章もスピーチも読みやすくて上手だなーと思った。全然知らないPTAの世界でも、それでねそれでね、と友人の話を聞いてるかのようにすいすい読めちゃう。特に卒業式の祝辞「3つのお願い」がいいこと言ってるな、と思った。自分が小学生の時は来賓が多くて、会長の話なんか全~然覚えてないけど、こんな感じで親身になる話を無料で聞けたんだったらもったいないことしたなーとも思った。
よくなかった点
誰得かつ謎な「PTAの常識」が随所に出て、最初は「ほうほぅ」とか思ってたんだけど、最後の方数が多すぎて覚える気もなくなった。ジョークなんだと思うけど、もうちょい数絞ってくれた方がよかったかも。
総評
面白かったけど、3期目の、オタオタしてるうちに内輪もめが鎮火しちゃった所とかリアルで無力が切ないな、と思った。協調性がない≒他人に振り回されすぎない資質がこの人にはあったから前向きな総括に終わってるし、地元の友達が増えたのもよかったけど、自分だったら消耗してPTAもう関わりたくない!って思うかな~。