あらすじ
ことばなんて、こどもは放っておいても覚えられるわと思っているお母さん。それなのに、文字を教えてくれる幼稚園にはいち早くこどもを入れたがるお母さん。ちょっと待ってください。大切なお子さんの、最初のことばの先生はお母さん、あなたです。人間は言葉で考えます。どんな子に育つかは、ことばの教育で決まるのです。「少子社会」の今、正しい幼児教育の重要性を説く子育ての必読書。
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Posted by ブクログ
「子育ては言葉の教育から」4
著者 外山滋比古
出版 PHP文庫
p137より引用
“知的ということが実際の経験をないがしろにして、
本による知識のみをありがあたがるようだと、
勉強がかえって心のまずしい人間を育てるおそれが
小さくありません。”
英文学者である著者による、
子育てとことばの関係の大切さを記した一冊。
母親によることばの教育の大切さからおとぎ話の効果まで、
著者の幼稚園園長としての経験を交えて書かれています。
上記の引用は、
知識第一主義に関する一文。
子供の教育だけでなく、
大人の勉強に関しても言える事ではないでしょうか。
特に本が好きな私は、
この言葉は肝に命じておいた方がいいと思います。
実際の経験を積むのがベストだとは思いますが、
著者の様に園長になったり自分の仕事以外の人間には、
そう簡単になれるものではないので、
どうしても本からの知識に頼らざるを得ません。
ジレンマだなぁと思います。
1993年に文庫化された本書ですが、
p109~112の記述を見ていると、
悪い状況があまり変わっていない事に驚きを感じます。
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