あらすじ
両親の離婚を機に母の故郷へと引っ越してきた中学生の石塚洋は、近所の川で捨てられたと思しき熱帯魚を見つけた。洋は魚の引き取り所の存在を知り持ち込もうとするものの魚は全滅してしまう。悲しみにくれる洋だったが、魚を入れていたバケツの水の中に“白いもやもやしたもの”を見つけ「魚を殺した原因かもしれない」と観察を始めた。そして喧しい近所の犬、仲良くなれない友達にその水を飲ませることにして……。見えざるモノが日本を揺るがす!
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Posted by ブクログ
ひとりぼっちの洋はある日川で捨てられていた熱帯魚を発見した。
しかし、保護した翌日魚達は死滅していた。
水を調べてみると、そこにはニョロニョロした細菌がうごめいていた。
日明さんの新作が読めて幸せ…。
これまでの作風と少し変わっているものの、少しずつ悪い方向へ転がり落ちていく展開が面白かった。
Posted by ブクログ
最後のページをめくった瞬間キョトンです。ページを読み飛ばしたのかと、前のページを確かめるが、やはりおしまい。モヤモヤがハンパない。
生物パニック的なものに分類されるのでしょうか。序盤から読みやすく入り込めました。パニックへの布石が散りばめられていて、うわーと思いつつドキドキとハラハラが追っかけっこです。
都合良すぎるという場面がちらつくも興ざめするほどではなく、終始先が気になる良い読み心地。
でもばらまかれる布石が大盤振る舞いで、読み進めるほどに「残りのページこれだけなのにどうやって収拾つけるんだ」とこっちが焦る。そして案の定な感じで終わるという。
リアルといえばリアル。でも読み込んで背景や意図を探る類いの物語ではないのだからスッキリ終わらせて欲しかった。
タイトルの意味もご親切な説明はない。急激な乱高下からの、波のない穏やかな自我への導きという解釈でいいのかな。
Posted by ブクログ
川に捨てられた熱帯魚を助けて、そこにとりついていた不可思議な微生物を発見した中学生の洋。
離婚した母について母の実家の町で暮らす洋は、生き難さをその生物の観察に没頭して、恐ろしい事実を確認していく。
そしてそれを水に混ぜて、自分に被害を与える人々へと・・・
それに目をつけたヤクザが・・・
知らぬ間に広がっていく恐ろしい微生物・・・
どこにでも転がっていそうで怖い~
Posted by ブクログ
日明さんの消防、救急などの組織を扱った作品は好きなのですが、これは救われない。
途中の、獣医、警察、研究者が絡むところは面白かった。
プロローグはよくわからなかった。
中学生は大人に頼るべき。自由研究と称して、いろんな実験ができるのだから。よい研究者になっただろうに。
優しくない水かな。
Posted by ブクログ
まったく優しくない水。
好奇心が倫理観をこえるところが、じわじわと怖かった。
エンディングも救いがなく、すごいイヤミス。
プロローグの意味がよくわからなくて色々考察見たけど、みんなあんまりピンとはきてないのかな。(たぶんこうだと思うけど…っていうのは統一してあるけど)
ちょっと長かったけど、展開が気になって読まされてしまった。他の小説はテイストが違うようなのでチャレンジしてみたいな。
Posted by ブクログ
他の日恩作品と同じ作風を期待して読んだら、全然テイストが違って怖い話。
誰も幸せにならなくて、後味が悪い。
プロローグの意味が最後まで分からなかった。
Posted by ブクログ
用水路に捨てられていた熱帯魚を見つけた中学1年生の石塚洋。魚は全滅してしまうが、水の中に得体の知れない生物がいることを発見する。魚が死んだ原因は水にあると考えた洋は、自分が気に入らない人や犬に飲ませてしまう。
もっと、バイオテロ、もしくはパンデミックというような展開かと思っていた。回収仕切れていないことや誰も救われないということで、若干消化不良気味。
Posted by ブクログ
他のレビューにも書かれていたとおり救いがなさすぎて読み終わったあと悲しくなる。しかも原因を作ったのはこいつかと知ってやりきれない。そしてこんなことが起きても不思議ではない世の中になってしまってさらに悲しい。
Posted by ブクログ
遅筆で知られる作家さんの待望の新作!でも「武本&塩崎シリーズ」でもなく、「Fire's Out」シリーズでもなく、少し残念な気持ちで読み始めたが、読み終わっても、読後感が悪くて、残念な気持ちは拭えない。用水路に捨てられていた熱帯魚を見つけた中学1年生の洋は、犬の散歩で通りかかった間宮の協力を得て、熱帯魚を救い出し、9駅離れた保護センターに持っていくことに。しかし、熱帯魚が死なないように、万全を期したのにも拘わらず、保護センターにたどり着く前に熱帯魚は全て死んでしまう。その死に納得のいなかい洋は水を調べ、その水には得体の知れない生物がいることを発見する。一方、動物病院に勤務する須賀は、洋と一緒に熱帯魚を救った間宮の愛犬を診察したことから、この1件に関わっていくことになる。タイトルとは裏腹に、その水で熱帯魚が死んだことから、自分が気に入らない人や動物に、その水を与えると言う行動に出る洋。その行動が大きな騒動になっていく・・・
人を不幸にする上に、最後まで毒物の正体の正式な解明はされないままで、すっごく消化不良。