あらすじ
『論語』のおもしろさがわからないという人は、その解釈の魅力を知らないからである。孔子・孟子の古典から知的営為を積み重ねてきた儒学。その中から宋代に新しい学問として現れ、儒教的な「宇宙認識」を哲学化した朱子学。そしてそれを継承しつつ克服しようとした陽明学。これらの世界観はいかなるものだったのか。東アジアの思想空間を今も規定するその自己・社会・宇宙のとらえ方を、心・性・理・気・鬼神などのタームを通して平易に解説。その魅惑に満ちた世界へと読者を誘う。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
入門と言っても私には内容深かった。十分内容を咀嚼できていないと思う。陽明学について書かれた書を探していて、新刊だったので手に取った。面白かったのは論語を読む場合、それに対する注や解釈が大事であるという事。解釈の比較、色々な解釈から自分の解釈を探す、考えるという事が重要。(しかし私の場合、不勉強でそこまでやった事がないが、中々並べて読むというわけにもいかないので、、、)その例として「空」の解釈で意見の分かれる論語の子罕篇の「子曰く、吾れ知ること有らんや、、、空空如たり。、、、」を例にとり朱熹、王陽明などの解釈を例示されている。このように例示されて其々の解釈を比較してある著作はなかなか無いので興味深かった。これだけでも読む価値はあると思う。