あらすじ
騙されて江戸に来た13歳の少女・お末の奉公先「鱗や」は、料理茶屋とは名ばかりの三流店だった。無気力な周囲をよそに、客を喜ばせたい一心で働くお末。名店と呼ばれた昔を取り戻すため、志を同じくする若旦那と奮闘が始まる。粋なもてなしが通人の噂になる頃、店の秘事が明るみに。混乱の中、八年に一度だけ咲く桜が、すべての想いを受け止め花開く――。美味絶佳の人情時代小説。
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Posted by ブクログ
面白かった。
最初、若旦那が出来すぎてて、絶対何かあるやろーと思って読んでたんだけど、その通りだった。展開までは読めなかったけど。
軍平が引退しちゃったのは残念だったけど、お末と若旦那の未来に幸あれ!と思わずにはいられないラストでした。
Posted by ブクログ
何度読んでも面白い。成長物語としては清々しい、お料理も美味しそう、でも…人間の業の悲しさですかね。この後、登場人物の皆さんが、お元気でお過ごしであってほしいです。
Posted by ブクログ
三流だった店が、徐々に粋で通な店になっていくのが、読んでいて楽しかった。
そして、鱗やと若旦那の謎が解けていくのは、推理作家としても名前が知られている西條奈加さんならではでしょう。
楽しかったです♪
Posted by ブクログ
田舎から大きな料理屋の女中にと、請われて江戸に来たはずだった、、、お末。
ところが。
冒頭から話が転がっていく。
昔は味がよく有名な料理屋だった「鱗や」だったが、今は待合茶屋のように。味もへったくれもない状態。
お末の真面目で真摯な気持ちは少しづつ人を巻き込んで。。。
最後に大きなどんでん返しはミステリー仕立て。
Posted by ブクログ
上野、不忍池に面した寂れた料理茶屋に信州から少女が連れて来られて働き始める。
ヤル気のある若旦那が店を変えて行き、立派な料理屋として復活を遂げるが、この料理屋が辿った悲劇の復讐劇が幕を開ける。それ少女が必死に止める。
謎解きもあって、軽く楽しく読み始めたが、奥深くて面白かった。