あらすじ
よく生きることと、よく死ぬことは、同じこと。
在宅介護、延命治療、夫婦の絆……。
夫との最後の日々が教えてくれた、人生の真実。
「ガンの夫を家で看取った。夫はわたしの腕の中で息をひきとった。それだけがこの本を書き始めるきっかけである。それは静かな最期であり、わたしに残ったのは感謝と明るさだけだった」――末期ガンを宣告された著者の夫は、積極的な治療は受けず、最後の日々を自宅で過ごすことを望む。本書はその2年間の看取りの記録である。医師との関係、痛み、お金など、多くの人がぶつかる在宅介護の問題をどうクリアしたのか? 出産のあり方を研究してきた著者が人の死に向き合ったとき、見えてきたものは何か? 誰もが直面する介護・終末期医療の問題の実践的教科書であるとともに、逝く者と看取る者がともに満たされて過ごす、豊かな死と生を描く感動の書。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
愛する夫をきちんと我が家で看取ったプロセスを爽やかなタッチで論理的に綴った素晴らしい本でした(感謝)。
第1話 家での看取り
第2話 最後の半日
第3話 晴天の霹靂?
第4話 いちばん怖かったこと
第3話 お金の問題
第4話 痛み
第4話 延命治療
第5話 家族の場所
あとがき
あとがきの最期の文章を紹介します。
私は自分の本が役に立つように、とは、いままであまりおもったことがない。
しかしこの本だけは誰かの役に立って欲しい。
自宅で死にたい、自宅で家族を看取りたい、という人への励ましになってほしい。
それが私たち夫婦がもたらすことのできるなにかではないか、夫の生きた証ではないか、と思うからである。
最後に、亡き夫、川辺金蔵に心よりの愛と感謝を。ありがとう、金ちゃん、あなとの妻にしてくれて。
読み終わって、最後の最期の文章で、ホロっとうれし涙がこぼれました(感謝)。