【感想・ネタバレ】ひとり吹奏楽部 ハルチカ番外篇のレビュー

あらすじ

〈ハルチカ〉シリーズ番外篇が文庫書き下ろしで登場!
捨て犬をめぐり後藤朱里とカイユが奮闘する「ポチ犯科帳」。芹澤直子と片桐が駄菓子屋でお婆さんの消失に遭遇する「風変わりな再会の集い」。謎のアルバイトをしている名越をマレンが危惧する「巡るピクトグラム」。そして副部長になった成島美代子がかつての吹奏楽部の活動日誌に思いを馳せる「ひとり吹奏楽部」。運命的に集まった、個性豊かな吹奏楽部メンバーたちの知られざる青春と謎を描く、贅沢な番外篇!

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片桐部長推しなので、メインのはなしが読めて満足!
あとベルマークがすごい。奥が深い。
最後のはなしは、吹奏楽強豪校も弱小校も経験したので色々懐かしく読みました。

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2019年09月17日

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ネタバレ

ハルチカ・シリーズの書下ろし短編集。本作ではハルタとチカは合間の掌編を除いてほとんど出てこず、吹奏楽部メンバーのサブキャラが語り部となったスピンオフの番外編である。基本的には二人一組のサブキャラがそれぞれの身に起こった小さな事件を解決するという体裁なのだが、本来のシリーズの探偵役でないことを意識しているせいか、謎そのもののスケールはどれも小さく、ささやかな日常の謎であり問題としても重くはなく、読後感はどれも軽い。ただ、その分日常要素がどれも強くなっており、部活動を離れている間の部活動メンバーたちのやり取りを拝めるのはファンなら垂涎モノの出来であろう。本編では描ききれない部分を書いているという意味では極めて真っ当なスピンオフであり、芹澤のコーチが成島の探し人のOBだったり、芹澤がキツく当たった後輩がマレンの関わったベルマーク事件の首謀者だったりと、短篇同士の出来事が緩やかにつながっているのも魅力的である。全編を通して読んで思ったのは、高校の部活動は一人ではとてもできないことで、部活動の仲間だけでなく、OBや教師や他の人間の絆や善意で保たれているというのがとてもよく伝わる作品群である。自分の所属する場所の歴史やその居場所を守ってくれた人間に対する敬意やあこがれなど、部活動にのめり込んだことのある人間なら、通じる感情の一つだろう。このあたりが青春要素と上手く絡んで非常に学生っぽい雰囲気が出てていいと思う。肩のこらない、良質な出来の番外編です。

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2019年05月29日

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2018/8 11冊目(2018年通算124冊目)。番外編の短編集。芹澤さんと元部長の話と最後の成島さんの話がいい。芹澤さんと元部長、「いつかは決着をつけなければいけないな」って、どんな関係なんだよと読んでいて吹き出してしまった。ベルマークのシステムは「ふーん、なるほど」と思った。これで一応今出ているシリーズは読みつくした。面白かったシリーズなので、続刊が出たらいち早く読んでいきたいと思う。感想はこんなところです。

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2018年08月25日

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ハルチカシリーズ番外編。
まだまだ足踏みが続いていて煮詰まりかけたところだったので、良い気分転換になった。
カイユ、芹澤、マレン、成島、それぞれの視点で描かれているのだが、やはりハルチカはみんなに頼りにされ愛されていると分かる。
一方でリアリスト芹澤の言葉は重い。プロを目指す過程で部活動をすることがプラスになる分野もあればマイナスに働く分野もある。サッカーや野球、相撲などは部活動をきっかけにプロへの道が拓けることが多いが、一方で幼い頃から海外へ行き早々にプロとして活躍する人もいる。特にクラシックの世界はそれが顕著で、本当に食べていける人は音大卒業を待たずに海外で活躍している(確か前作に出てきた話)そうで、吹奏楽部のように拘束時間の長い部はプロを目指す者には最も避けたいところだろう。
それを思うとよく芹澤は入部してくれたなと思う。
私が結構好きなのは成島。彼女が冷静に客観的に、そして愛をもって吹奏楽部を見つめていることが改めて分かって良かった。
狸教頭が言うように草壁先生は本来ならこんな地方の学校に燻っている人ではない。だからこそ、次の大会こそ、何かしらの結果を見せて欲しい。そしてその予感は着実に近付いている。
個人的にはベルマーク運動の話がとても身近で興味深く読んだ。

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2017年05月23日

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檜山界雄
清水南高校一年生。吹奏楽部の打楽器奏者。あだ名はカイユ。事情があってコミュニティFMのパーソナリティをしていた。

後藤朱里
清水南高校一年生。同級生の部員たちを牽引する元気娘。バストロンボーン奏者。

芹澤直子
清水南高校二年生。クラリネットのプロ奏者を目指す生徒。二年生の秋に吹奏楽部へ入部。カイユとは幼なじみ。

片桐圭介
清水南高校三年生。元部長。トランペット奏者。自分勝手でくせ者揃いの吹奏楽部員をまとめた苦労人。

マレン・セイ
清水南高校二年生。中国系アメリカ人。アルトサックス奏者。現部長。吹奏楽部では一番の常識人。

成島美代子
清水南高校二年生。オーボエ奏者。現副部長。吹奏楽部では二番目の常識人だが、穂村や上条に毒されつつある。

穂村千夏
清水南高校二年生。フルート奏者。元バレーボール部。春太との複雑な三角関係に悩んでいる。

上条春太
清水南高校二年生。千夏の幼なじみ。ホルン奏者。完璧な外見と明晰な頭脳を持ち主だが・・・

草壁信二郎
清水南高校の音楽教師。吹奏楽部顧問。謎多き二十七歳。

名越俊也
清水南高校二年生。演劇部の部長。過去、マレンを取り合って吹奏楽部と即興劇勝負をしたことがある。ブラックリスト十傑の一人。

麻生美里
清水南高校二年生。地学研究会の部長。カイユの復学に関与。

DJサダキチ
カイユがパーソナリティのコミュニティFM番組にゲスト出演する老人。

DJヨネ
カイユがパーソナリティのコミュニティFM番組にゲスト出演する老人。
物腰穏やか。

DJスケキヨ
カイユがパーソナリティのコミュニティFM番組にゲスト出演する老人。すし呆け気味。


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2023年10月12日

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旅のお供として。ハルチカシリーズ番外編。ほんとは「惑星カロン」を読み終えてから読みたかったけど間に合わず、こっちを持って行った。けど、結局つながってるわけではなく、ほんとに番外編というか、ハルタとチカ以外のキャラクターのお話だった。マレンと名越のベルマークの話が一番面白かったかな。ベルマークの謎が分かったから。ベルマーク強豪校でも廃校になるのか。

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2018年09月30日

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ハルチカシリーズ、番外編。カイユウ×後藤朱里、芹澤直子×片桐部長、マレン×演劇部部長・名越、成島美代子、清水南高校吹奏楽部のメンバーの日常が描かれている。5作とも繋がっていて、特にラストの『ひとり吹奏楽部』でのOB望月樹は、芹澤さんの新しいピアノの先生なのでは?新品トランペットを寄贈した片桐、ベルマークを各校から集めた中学生って、片桐の妹だよね…とか発見するのが面白かった。
『ひとり吹奏楽部』の活動日誌の五つのタイプ分け、清水南高校吹奏楽部のメンバーにぴったり分類される、そんな5人が集まることができたこと、その奇跡をコンクールで更に見せてほしい。

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2017年11月21日

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ネタバレ

ハルチカシリーズ番外編。ハルチカ以外の面々の、吹奏楽部内での活動以外の日常を描いた短編集。どんどん本編から離れていっている…。笑

①の後藤さんの弟が④で名越・マレンの鉄棒教室で出会う。
②の片桐元部長の妹が、④のベルマーク計画を立てていたことが⑤で正体が明かされる。
③の即興劇の台本が④で再登場。また、芹澤さんのピアノの先生は⑤で望月(兵藤)樹と判明。
こんな感じかしら。

成島さんのいう「リアリスト」の中に、芹澤さんが入っていないことが寂しい。自分と同じタイプだからかな。まだ日が浅いからかな。
ちなみに自分は何タイプだろうか…。シンカー?コネクター?どれにも属せないかな。そんなに芯のある人間ではない…。

部活ばっかりだけど恋愛もね、と後藤さんとカイユ、マレンと成島さんがいい感じなのかな。私は片桐元部長と芹澤さんが好き。いわゆる「普通」の生活を送れなかった芹澤さん。片桐元部長が気になっても、どうしたらいいのかわこらないんだろうな。喧嘩腰の関係から先に進めないというか。窓辺を眺めて姿を探したり、いるという情報を聞きつけてダッシュしたり、可愛らしいのに。卒業までに自分の気持ちが伝えられるといいね。

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2017年08月13日

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